sidebar-banner-umwelt

BUSINESS

ロジスティクス4.0を取り入れた未来の物流とは?最新の事例も紹介

ロジスティクス4.0を取り入れた未来の物流とは?最新の事例も紹介

近年、さまざまな技術の創出により、物流はロジスティクス4.0の段階に入りかけています。ロジスティクス4.0を取り入れることで、物流はどのように変化するのでしょうか。

この記事では、物流業界の歴史と現状の課題、ロジスティクス4.0の概要や事例を紹介します。記事の内容を理解し、今後の物流業界に対応できる企業体制を整えましょう。
▼更にDXについて詳しく知るには?
DXとはどのようなもの?導入が求められる理由やメリット・デメリットを解説

▼社内のデータをAI化するには?
ノーコードAIツールUMWELT紹介ページ(活用事例あり)

ロジスティクス4.0に至るまでの物流の歴史


ロジスティクスとは、原材料の調達から商品の販売までの流れを管理することです。市場のニーズに対応し、効率的な物流を実現するための概念ともいえます。

物流業界は、過去に3回の大きなイノベーションが起きており、古い順に「ロジスティクス1.0」「ロジスティクス2.0」「ロジスティクス3.0」と呼びます。ここでは、物流の歴史として、3つのロジスティクスイノベーションを確認しましょう。

ロジスティクス1.0

ロジスティクス1.0は、輸送手段の機械化が進んだ時期です。物流に限らず、人類の文明が大きく進歩した時期でもあります。

それまでは馬車や帆船を使った輸送が一般的でしたが、蒸気機関車の登場によって大量の荷物を遠くまで運べるようになりました。同時に、汽船・機船も普及しています。帆船のように天候に影響されることなく、定時運航が可能となりました。

ロジスティクス2.0

ロジスティクス2.0は、荷役の機械化が進んだ時期です。ロジスティクス1.0の段階では、大量の荷物の積み降ろしや運搬、仕分けは手作業でした。

フォークリフト・パレット・海上コンテナが登場したことで、荷役作業の時間とコストを大きく削減しました。このときにベルトコンベアーも登場し、生産ラインも効率化しています。

ロジスティクス3.0

ロジスティクス3.0におけるイノベーションは、物流管理の機械化です。産業革命以降、積み降ろしといった現場作業の自動化は進んでいましたが、管理業務は書類で行っていました。

後にコンピューターが普及し、管理業務をシステム化した時期をロジスティクス3.0と呼びます。倉庫管理システム(Warehouse Management System:WMS)は、入荷から出荷までの工程を一元管理し、通関をはじめ各種手続き処理の電子化も可能となりました。

物流業界が抱える現状と課題


ロジスティクス3.0を経た現在でも、物流業界にはいくつかの課題があります。ロジスティクス4.0を推進するには、現状と課題に対する理解が必要です。ここでは、物流業界が抱える4つの課題を見てみましょう。

小口配送の増加

近年のECサービスの普及により小口配送が増加する一方、積載効率が低下しています。2016年から2021年までの5年間で、宅配便取り扱い実績は23.1%増加しました。物流件数自体も増えたことで、効率的な配送や在庫管理が難しい状況です。

働き方改革の推進

働き方改革の推進により、2024年4月以降、トラックドライバーは年間960時間を超える時間外労働ができません。これに伴う諸問題を物流の2024年問題といいます。

上限規制は、トラックドライバーの労働環境を改善するための取り組みです。しかし、労働時間が短くなることで長距離輸送ができない、リードタイムが長くなるといった問題が生じる恐れがあります。今のうちに2024年問題への対策を講じる必要があります。

エネルギー・環境問題

近年、燃料価格が高騰しています。運送業者にとって、燃料費は比重の大きいコストです。取引先との関係から価格への転嫁も難しいため、事業の継続ができず、倒産する企業が増えています。

また、政府は地球温暖化対策として2030年度までに温室効果ガスを46%削減するという目標を掲げており、輸配送で大量に温室効果ガスを排出する物流業界も対策を講じなければなりません。

労働力の確保

全産業と比較して、トラックドライバーは平均年齢が3歳〜6歳ほど高い職種です。若年層(29歳以下)と高齢層(65歳以上)が少なく、中年層(44歳〜54歳)が多い傾向があります。

労働時間の長さや業務負荷の大きさからトラックドライバーは減少していますが、少子高齢化が進むと、労働力の確保はさらに困難になるでしょう。

ロジスティクス4.0とは


人手不足などの課題を抱えながら多様なニーズに応えるには、次の段階であるロジスティクス4.0に移行する必要があります。ロジスティクス4.0における変革は、物流の省人化と標準化です。それぞれの詳細を見てみましょう。

省人化の促進

省人化を促進するには、業務を見直して自動化を取り入れる必要があります。ロジスティクス3.0で管理業務を自動化していますが、ロジスティクス4.0で推進するのは、操作や判断の自動化です。例として、トラックの自動運転やドローン配送、追従運搬ロボット、ピッキングロボットがあります。

センサーから取得した情報をAIが分析し、必要な行動を取ることで、これまで人間でなければ不可能だった作業が可能です。より広範囲の業務を自動化するため、少ない人員でも物流を回せるようになります。

業務の標準化

従業員の能力・スキルによって、物流業務の質に差が生じます。IoTやAIを活用することで、判断や指示の質を一定にする標準化が可能です。

例えば、交通網や気象・災害情報をリアルタイムで共有します。他にも、インターネットにつながる車両や商品から蓄積したビッグデータをAIが学習・分析を繰り返すことで、最適な輸送手段や配送ルート、在庫数の算出が可能です。熟練者でなければ難しい思考をAIが担います。

article-banner-umwelt-middle

ロジスティクス4.0推進で注目するポイント

最先端の技術やシステムを活用することで、ロジスティクス4.0を推進できます。注目するポイントは以下の通りです。

・ビッグデータとAIの活用
・IoTの普及
・自動化
・サステナブル化
・グローバル化

ビッグデータとAIの活用、IoTの普及は、配送ルートや在庫管理の最適化に有効です。ドローンや自動運転車を使った業務の自動化は、時間とコストの削減につながるでしょう。

車両の電動化などを取り入れたサステナブルな物流スキームの構築は、環境問題の解決に貢献します。サプライチェーンのグローバル化は、物流プロセスを可視化し、生産性を高めるために重要です。

ロジスティクス4.0を取り入れた最新の事例


自社にロジスティクス4.0を取り入れるイメージができない方は、成功事例を参考にするとよいでしょう。

「Amazon.com, Inc.」「花王株式会社」「千代田化工建設株式会社」の3社は、すでにロジスティクス4.0を取り入れています。それぞれの事例を詳しく紹介します。

Amazon.com, Inc.

Amazon.com, Inc.は、川崎市の新物流倉庫に日本では初めてとなる「Amazon Robotics(AR)」を採用しました。海外で導入が進む最新の商品管理システムです。

自動掃除ロボットをサイズアップしたような見た目の自動運搬ロボット「ドライブ」が、ARエリアの床に埋め込んだバーコードを読み取り、移動します。

ARを導入した結果、商品の棚入れとピッキング作業の自動化を実現しました。省人化により、1日に膨大な距離を移動する倉庫スタッフの負担を軽減します。

花王株式会社

日用品を販売する花王株式会社は、在庫不足を徹底して防止する必要がありました。日用品は安価で種類が多いため、欠品があると消費者は他メーカーの製品で代替する可能性があります。

生産・物流・販売といった部門ごとの個別最適化には限界があり、サプライチェーン全体でデータを共有できる体制を整えました。

ビッグデータを物流部門が収集し、独自の需要予測・コスト分析システムで分析します。分析結果を各部門で確認しながら生産計画を決めることで、過剰在庫・在庫不足の軽減、輸送コストの削減を実現しました。

千代田化工建設株式会社

千代田化工建設株式会社は、株式会社スカイマティクスと共同で、ドローンとIoT技術を活用した資材管理システムを開発しています。このシステムにより、広大な敷地内で数万の資材を効率的に管理できるようになりました。

空撮画像上にICタグを付けた資材位置を表示することで、資材を探す時間と従業員の待ち時間を大幅に短縮しています。人員配置も最適化できるため、人件費の削減も実現しました。

UMWELTはロジスティクス4.0の推進にも役に立つ!


ロジスティクス4.0を推進するのであれば、TRYETINGのノーコードAIクラウド『UMWELT』がおすすめです。

ロジスティクス4.0の推進に必要な「操作・判断の自動化」と「ビッグデータの分析」を簡単に実現できます。ここでは、UMWELTの魅力と導入事例を紹介します。

自動化に役立つ機能が多数!

UMWELTは、需要予測・在庫管理・自動発注・データクレンジングなど、物流業務の自動化に役立つ機能を多数搭載しています。API連携により、基幹システムやさまざまな外部サービスとの連携も可能です。

ノーコードのため、プログラミングやAIに関する専門知識は必要ありません。アルゴリズムを組み合わせるだけで、目的に合ったシステムの構築が可能です。運用時に生じた課題は、データ分析の専門家であるカスタマーサクセスが解決までサポートします。

UMWELTの導入事例

あめ・グミ・豆菓子を製造している春日井製菓様は、需要予測の属人化を解消するためにUMWELTを導入しています。これまでは、生産管理や在庫管理に使用する需要予測の指標を担当者しか出せないという課題がありました。

TRYETINGのカスタマーサクセスが3か月伴走し「AIが出力するデータの見方」「必要な社内データの準備」「出力したデータの精度検証」をレクチャーした結果、使用するモデルとPDCAを回すイメージを固めています。

今後は出力結果をBI表示で可視化し、部署を超えた社内共通の指標として活用する予定です。

(参考: 『【春日井製菓様】UMWELT活用事例|ノーコードで予測業務を簡単にし、属人化を撤廃|TRYETING』

まとめ

物流業界は、配送効率の低下や人手不足といった課題を抱えています。ロジスティクス4.0は、省人化と標準化を実現した未来の物流を目指します。ロジスティクス4.0を推進するには、業務の自動化やデータ連携が可能なAIシステムの導入が有効です。

TRYETINGのUMWELTを使えば、簡単に物流業務をシステム化できます。ウェブサイトから無料相談や資料請求を受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。

UMWELTのサービスページをチェックする

AI予測ツールUMWELT紹介ページ(活用事例あり)

article-banner-umwelt

WRITING BY

TRYETING

公式

TRYETING公式です。
お知らせやIR情報などを発信します。