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レンタルとリースに会計の違いはある?会計処理を効率化しよう

レンタルとリースに会計の違いはある?会計処理を効率化しよう

レンタルとリースは、パソコンやサーバーなどの物品をお得に利用したいときに便利なサービスです。事業で使用した物品は会計処理する必要がありますが、レンタルとリースでは会計処理にどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、レンタルとリースの会計処理の違いに加え、それぞれの概要、法律上の違い、メリット・デメリットを紹介します。自社に合った方法で必要な物品を借りましょう。

レンタルとリースに関する基本知識


パソコンやサーバーを購入するには大きなコストがかかるため、購入とは別の選択肢として挙げられるのがレンタルとリースです。ここでは、レンタルとリースの概要を紹介します。購入との違いも含めて理解しましょう。

レンタルの概要

レンタルとは、レンタル会社がすでに所有している物品を貸し出すことです。物品の種類やレンタル期間に応じた金額を設定し、契約します。CD・DVDのレンタルが一般的ですが、カーシェアリングもレンタルサービスの一種です。

すでに所有している物品のため、多くは中古品です。利用したいタイミングですぐに借りられて、契約期間も1日〜数年まで柔軟に決められます。

リースの概要

リースとは、リース会社が賃借人の要望も加味して物品を購入し、提供することです。主に、高価な物品を月額払いで長期契約する形態を指します。

契約の前に購入するため、物品の多くは新品です。物品の所有権はリース会社ですが、メンテナンス・修理費用は賃借人が支払います。新品を長期にわたって利用することから、賃借人が「所有する」感覚で物品を利用できるのが特徴です。

購入との違い

レンタルとリース、購入の違いは、所有権の持ち主です。購入の場合、購入者に所有権が移転します。レンタルとリースで所有権を持っているのは、基本的に賃貸人であるレンタル会社とリース会社です。

一部のリースでは、所有権が移る取引もあります。期間の中途や終了後に無償または対価を支払い、賃借人に譲渡するケースです。これを所有権移転ファイナンスリースといいます。

レンタルとリースの会計処理における違い


会計処理では、取引にかかったお金を勘定科目に振り分けて記録します。レンタルとリースはいずれも料金を支払うことで物を借りる行為ですが、会計処理は異なります。大きく変わるのは、使用する勘定科目と減価償却の有無です。ここでは、レンタルとリースそれぞれの会計処理方法を紹介します。

レンタルの会計処理

レンタルは、勘定科目に「賃借料」を使い、全額経費処理をするのが基本です。ただし、レンタルする物品によって勘定科目が変わる場合もあります。主な勘定科目と該当する物品は以下の通りです。

勘定科目 物品
賃貸料 家具、OA機器、機械、工具、器具、レンタルオフィス(OA機器やサービス料を含む場合)
地代家賃 事務所の家賃や管理費、事業用車両に使う月極駐車場の料金、レンタル倉庫、トランクルーム、レンタルオフィス
旅費交通費 レンタカーのサービス料、ガソリン代、保険代※「賃貸料」「車両費」でもよい

リースの会計処理

リースの会計処理は、ファイナンスリースとオペレーティングリースで異なります。ファイナンスリースとは「中途解約禁止」かつ「リース料が物品購入費とおおむね同じ(90%以上)」の取引です。それ以外の取引をオペレーティングリースと呼びます。

ファイナンスリースは、所有権移転ファイナンスリースと所有権移転外ファイナンスリースに分けられます。所有権移転リースとは、賃借人に譲渡条件や割安購入選択権が付いた取引や物品が賃借人の特別仕様である取引です。

それぞれ以下のような会計処理を行います。減価償却とは、固定資産の取得価額を一定の年数で分割し、経費処理をすることです。

取引方法 処理方法
所有権移転ファイナンスリース 減価償却をして経費処理
所有権移転外ファイナンスリース 減価償却をして経費処理※条件次第でリース料を使える
オペレーティングリース レンタル同様に全額経費処理

リースの減価償却

所有権移転ファイナンスリースは、固定資産と同じ方法(定額法・定率法のどちらか届け出た方法)で減価償却をします。一方、所有権移転外ファイナンスリースの減価償却に使うのは「リース定額法」です。

通常の減価償却は、固定資産を取得するのにかかった費用を耐用年数(使用可能年数)で分割して計上します。リース定額法は、耐用年数の代わりにリース期間を使う方法です。

所有権移転外ファイナンスリースは、条件を満たすとオペレーティングリースと同様にリース料を使った会計処理ができます。条件は以下のいずれかを満たす場合です。

・リース期間が短い(1年以内)
・リース料が少額(300万円以下)

(参考: 『リース会計基準の概要|公益社団法人リース事業協会』

IFRS16の新たなリース会計基準とは

国際会計基準(IFRS)を任意で適用している企業は、「IFRS16」という会計基準を満たす必要があります。日本基準との違いは、リース取引の区分です。日本基準では、基本的にオペレーティングリースを賃貸料、ファイナンスリースを資産として計上します。

IFRS16はこれらの区分がなく、基本全てのリース取引を資産として計上するルールです。計上する資産の割合が増えるため、債務額が増加します。また、出荷した時点ではなく、検収が完了しないと売り上げと認められません。日本企業には厳しいルールです。

しかし、海外に子会社を持つ企業にはメリットもあります。指標を統一できるため、会計処理をスムーズにできます。

レンタルとリースの相違点を解説

レンタルとリースは、会計処理以外にも料金基準や契約期間など、さまざまな違いがあります。主な違いは以下の通りです。

レンタル リース
契約期間 短期(1日~) 中期・長期(半年~10年)
料金設定 ・時間や月単位の定額・比較的安価 ・物品購入額の一定割合を分割した月額・比較的高価
物品 レンタル会社の所有物 賃借人の要望を受けてリース会社が購入した物品
中途解約 可能 基本的に不可
所有権 レンタル会社 ・基本的にリース会社・取引によって賃借人への移転が認められている
メンテナンス・修理費の負担先 レンタル会社 賃借人
契約終了後の選択肢 返却 返却、再契約、購入

法律面での違いを比較


レンタルやリースで使用する物品にトラブルが生じたときは、法律に沿って対応しなければなりません。しかし、レンタルとリースは準ずる規定が異なります。ここでは、レンタルとリースの法律における違いを確認しましょう。

民法での取り扱い

レンタルは、民法第601条の賃貸借契約に当たります。一方が物品の使用と収益の権利を渡し、契約が終了したら返還するルールです。

取引の性質上、オペレーティングリースと所有権移転外ファイナンスリースは賃貸借契約、所有権移転ファイナンスリースは民法555条の売買契約に該当します。

ただし、厳密には民法でリース契約を定める規定はありません。リース会社と結ぶ契約に沿って対応する必要があります。このような性質から、リース契約は「物融(物品を融資する金融取引)」として扱うのが一般的です。

リースには適正期間がある

リース期間は、リース会社との契約で自由に設定が可能です。しかし、所有権移転外ファイナンスリースでリース期間を短く設定し過ぎると、賃借人の法人税が著しく軽減します。

課税上の弊害を防ぐために、リース期間が法定耐用年数より短い場合は適正リース期間を使って会計処理しなければなりません。適正リース期間の求め方は、以下の通りです。

・法定耐用年数が10年未満の物品:適正リース期間=耐用年数×0.7
・法定耐用年数が10年以上の物品:適正リース期間=耐用年数×0.6

(参考: 『リース資産の償却等|国税庁』

物品を廃棄する場合

廃棄物処理法により、企業は事業活動で生じた廃棄物を責任持って処理する義務(排出事業者責任)があります。しかし、「誰が廃棄するか」を定める規則はないため、レンタルやリースで使用する物品を賃借人が廃棄しても問題ありません。

排出事業者責任にはさまざまな義務が生じます。リース会社やレンタル会社との契約時に、あらかじめ廃棄の方法を協議しましょう。

(参考: 『排出事業者責任の徹底について|環境省』

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レンタルとリースはどちらがよい?


レンタルとリースは、一概にどちらがよいとはいえません。例えば、一時的に使用したいならレンタル、長期で使用する場合はリースが適しています。

それぞれのメリットを理解し、自社に合った方法の選択が重要です。ここでは、レンタルとリースのメリットを紹介します。

レンタルのメリット

レンタルのメリットは以下の通りです。

・短期で契約できる
・レンタル料を「賃貸料」として経費計上できる
・中途解約できる
・保守・修繕義務がない

契約から会計処理まで、賃借人にかかる負担が少ないのが特徴です。

レンタルの契約期間は数時間から設定でき、必要なタイミングですぐに借りられます。違約金が発生する場合もありますが、中途契約も可能です。利用料は全額経費計上できるため、会計処理の負担も減ります。メンテナンス・修理費は発生せず、固定資産税もかかりません。

代わりに、料金を高めに設定している場合があります。借りる物品の多くは中古で、選択肢が少ない点もデメリットです。

リースのメリット

リースのメリットは以下の通りです。

・新品を使用できる
・料金設定が安い
・初期費用が抑えられる
・長期的なランニングコストを把握できる

リースは購入に近い感覚で使えて、資金繰りがしやすいのが特徴です。賃借人の要望を加味してリース資産を購入するため、最新の機器を使用できます。新品を購入するより初期費用がかかりません。長期的なランニングコストを把握し、適切な資金計画を立てられます。

一方、中途解約ができない点や保守・修繕義務を負う点がデメリットです。また、初期費用は抑えられるものの、手数料・保険料・固定資産税などがかかることから総額は購入するより高くなります。

UMWELTを導入して会計処理を効率化しよう


レンタルやリースで使用する物品が多いほど、会計処理は手間がかかります。交通費・光熱費など、会計処理が必要な情報は多種多様です。

TRYETINGのノーコードAIクラウド『UMWELT』であれば、システムで会計処理を効率化できます。会計処理以外の業務効率化にも有効です。ここでは、UMWELTの魅力を紹介します。

レンタルやリースの会計管理に最適

UMWELTは、RPA(Robotic Process Automation)を搭載しています。RPAとは、ロボットによって定型的な作業を自動化する機能で、レンタルやリースの取引データを基に自動で登録作業を行います。

さらに、UMWELTはAPIでさまざまなシステムと連携が可能です。ExcelやGoogleスプレッドシートなどのCSVデータを、RPAが自動で結合・変換・取得します。

業務効率化やコスト削減もできる

UMWELTは、需要予測・在庫管理・自動発注など、さまざまな業務を効率化する機能を搭載しています。ノーコードのため、専門知識は必要ありません。ドラッグ&ドロップでアルゴリズムを組み合わせるだけで、自社に合ったシステムの作成が可能です。

業務効率化は機械の稼働費や人件費の削減にも効果があり、削減したコストを重要性の高い業務に回せます。余剰なコストをレンタルやリースに活用すれば、より良質な物品を使用できるでしょう。

まとめ

レンタルはレンタル会社が所有物品を貸し出すサービス、リースはリース会社が賃借人の要望を加味して物品を購入・提供するサービスです。所有権の移転や契約期間など、さまざまな違いがあります。

会計処理において、レンタルは賃貸料として全額経費計上が可能です。一方、リースはオペレーティングリースとファイナンスリース、さらに所有権移転ファイナンスリースと所有権移転外ファイナンスリースで会計処理が異なります。

物品を借りる際は、会計処理の手間も考慮してメリットが大きい方法を選択しましょう。TRYETINGのUMWELTは、簡単に会計処理を効率化できます。無料相談も受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。

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