BUSINESS
セキュリティの自動化「SOAR」の特徴や導入のポイントを解説
目次
企業は年々増加するセキュリティリスクに対し、限られた人材で対策をしていかなければなりません。近年、セキュリティ運用の自動化ができる「SOAR(Security Orchestration, Automation and Response)」によって効率化を図っている企業も増えています。
SOARとはどのようなものなのでしょうか。この記事では、SOARの概要や導入までの流れを解説しています。セキュリティ面の自動化をお考えならばぜひ参考にしてください。
▼更にDXについて詳しく知るには?
DXとはどのようなもの?導入が求められる理由やメリット・デメリットを解説
▼社内のデータをAI化するには?
ノーコードAIツールUMWELT紹介ページ(活用事例あり)
セキュリティの自動化とは
セキュリティの自動化とは、セキュリティの関連操作をプログラムによって自動的に実行することです。
セキュリティの自動化を導入すると、まずは企業に対するさまざまな脅威を検出し、セキュリティ担当者が行っていた手順や指示、意思決定のワークフローに従い、脅威を選別しインシデントに該当するかを判断します。
インシデントに該当すると判断された場合、その後のアクションを取るかどうかまで見極めることが可能です。これらの一連の作業を、自動化ならわずか数秒で完了します。
セキュリティの自動化はなぜ必要か
これまでセキュリティ運用は人の手作業で行ってきました。手作業で運用できていたにもかかわらず、なぜ自動化に頼るのでしょうか。理由は、セキュリティリスクの増加とセキュリティ運用の効率化を図るためです。こちらで詳しく解説します。
セキュリティリスクが増加傾向にあるため
年々、企業のセキュリティリスクは増大しています。巧妙かつ複雑化するサイバー攻撃によって、企業の重要な情報が漏えいしてしまうニュースを目にすることもあるのではないでしょうか。
高まるセキュリティリスクに対し、企業は適切な対策を取り続けなくてはなりません。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により、テレワークやオンラインサービスの需要急増への対応など、多方面に負担が掛かっているのが現状です。
企業は、このような負担を軽減するために人材確保に取り組んでいますが、思うように人材の確保や育成ができない状態が続いています。
セキュリティ運用の課題は数字に表れている
パロアルトネットワークス株式会社は、さまざまな企業のIT関係者に対して、セキュリティ運用にはどのような課題があるのかをリサーチしています。
リサーチ結果によると、セキュリティ運用の課題には、人材不足・一部人材のスキルへの依存・スキル不足・セキュリティ製品数の過剰・膨大なログやアラートなどがあると回答されました。上位を占めたのは、スキル不足や一部人材への依存、人材不足です。
(参考:『パロアルトネットワークス、 セキュリティオペレーションとSOAR活用の現状に関する調査結果を発表|パロアルトネットワークス株式会社』)
セキュリティの自動化を進めるメリット
日本は少子高齢化によって、労働者人口が減少しています。IT技術やAIを活用し、人手不足を解消するために、今後もIT人材の需要は高まっていくでしょう。早い段階からセキュリティの自動化を進めると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
セキュリティ担当者の作業効率化が進む
セキュリティの自動化を進めると、担当者が手作業で行っていた単純作業を減らせます。負担のかかる単純作業を減らせるため、他の脅威の監視や分析を行う作業「脅威ハンティング」に割く時間が生まれます。
日本は、少子高齢化による企業の人手不足が大きな問題になっており、思うように業務を進められない状態です。自動化によって少人数でもセキュリティ運用ができるようになれば、労働者人口の減少に伴うIT人材の確保の問題にも備えられるでしょう。
速い攻撃にも対応できる
近年、サイバー攻撃は巧妙化するだけでなく、攻撃スピードも上がっています。サンドボックス(仮想領域)で検知したインシデントに対し、マルウエアと判定できない場合、これまでは手作業で調査や対処を行う必要がありました。
SOARなら、外部インテリジェンスを活用し、自動で危険性を判断できます。危険性が高いと判断されれば、ファイアウォールを利用し、該当する機器のネットワークの遮断も可能です。
さらに、同一セグメントのパソコンやスマートフォン内のEDR(セキュリティ機能)を操作し、該当するマルウエアの感染がないか調査します。
セキュリティの自動化・効率化ができるSOARとは
ここからは、SOARの概要を深掘りしていきましょう。SOARは、ユーザーが作成したプレイブックを基に、トリアージやインシデントレスポンスまで自動化できます。SOARの自動化例も紹介しているため、参考にしてください。
日本でも注目されるセキュリティソリューション
SOARは「セキュリティ・オーケストレーション・オートメーションアンドレスポンス」の略称です。
SOARを活用することで、セキュリティ運用の自動化、効率化が図れます。SOARを中心としたセキュリティリスクへの取り組みはアメリカから発展したものですが、日本でも注目が集まっているITソリューションです。
SOARはセキュリティ上の脅威となる事象の報告を行う他、サイバー攻撃などのセキュリティインシデントが発生した際の対処(インシデントレスポンス)も自動で素早く行います。セキュリティ運用担当者の負担軽減につながるのが魅力です。
トリアージの自動化と迅速なインシデントレスポンスができる
従来、インシデントの脅威をひとつずつ判定するトリアージも、SOARによって自動化が可能です。SOARの自動化により、毎日のように発生する微小なアラートだけでなく、誤検知への対応も不要になります。
また、サイバー攻撃の情報から攻撃の動向や新たなインシデントを発見し、人の手よりも早く遮断し設定変更などのインシデントレスポンスを実現します。
セキュリティ活動の見える化により作業の制約条件が分かる
多くのSOARに、インシデントの対応のために費やした作業を記録・可視化するパフォーマンスメーターがあります。
セキュリティ運用に際し「インシデント対応の優先順序が決まっていない」「作業者のスピードが遅い」などの問題を抱えていれば、作業全体のパフォーマンスが落ちてしまいます。
パフォーマンスメーターがあることで、作業時間のボトルネック(制約や問題点)の分析ができ、セキュリティ運用の改善もしやすくなるのが特長です。担当者ごとに状況を把握できるため、セキュリティチーム全体の効率化が図れます。
インシデント状況のシェアがしやすい
サイバー攻撃など深刻な脅威にさらされ、大規模な対応に追われることになった場合、セキュリティ担当者だけでなく、多くの関係者と情報共有をしなくてはなりません。
セキュリティ担当者が分析しながら、情報をかみ砕いて誰にでも分かる情報にするには時間も労力も必要です。SOARを使えば、インシデントの検知や発生からインシデントレスポンスの状況までひとつの画面で共有できます。
それにより、セキュリティ担当者は他に集中するべき根本的な問題に注力できるようになります。
インシデントごとに操作する機器を決められる
企業や組織、部署によって、使用しているセキュリティ機器が異なります。SOARは、インシデントごとにどの機器を操作するかを決める「プレイブック」の作成が可能です。
例えば、フィッシングメールへの対処を行う場合、受信したメールからURLや添付ファイルの情報を抽出します。添付ファイルはツールで解析し、URLは外部の脅威インテリジェンスを参考にセキュリティリスクをチェックします。
その後の状況報告や削除、ブラックリストへの追加などの対処まで組み込むことが可能です。プレイブックを作成しておけば、手動で行っていた作業を減らせるため、他の対応に時間を使えます。
セキュリティの自動化に向けたSOARの選ぶポイント
SOARにもさまざまな製品が存在します。最適なSOARツールを選ぶために、次のようなことを確認しましょう。
まずは、ネットワーク内で何が起こっているのか、簡単かつスピーディーに把握できるものを選びます。ダッシュボードは、自社のニーズに合った形式でデータ表示ができるか確認しましょう。
ソースコードがなくともプレイブックを作成できるもの、ガイダンスがあらかじめ組み込まれているものもおすすめです。ガイダンスがあればさまざまな場面でヒントを得られるため、誰でも使いやすくなります。
『UMWELT』は高いセキュリティで自動化による作業効率が図れる
自動化で業務効率化を図るならTRYETINGの『UMWELT』をおすすめします。UMWELTは、セキュリティの高さを兼ね備えたAIツールです。ここからは、UMWELTの魅力を紹介しますので、高セキュリティの自動化ツールや、AIツールの導入をお考えならば参考にしてください。
プログラミング不要のノーコードだから使いやすい
UMWELTはノーコードAIです。プログラミングの必要がないため、誰でも簡単に業務効率化を図れる魅力があります。マウスのクリック、ドラッグ&ドロップ操作だけで、さまざまなアルゴリズムを組み合わることが可能です。
そのため、専門的な技術のある人材を確保する必要もありません。自動化による業務効率化を図るならUMWELTにお任せください。
レシピ構築のサポートも充実
UMWELTはさまざまな機能を備えており、全てを使いこなせるか不安になる企業担当者様もいるかもしれません。TRYETINGには、ツール導入後に発生した課題に対し、どのような方法で解決へと導くかをサポートするカスタマーサクセスがいます。
UMWELTは、さまざまなアルゴリズムを組み合わせるレシピ作成の工程がありますが、カスタマーサクセスにご相談いただければ、企業様の要望に合わせたレシピの作成、AIに学習させるデータセットの設計や作成も可能です。
まとめ
サイバー攻撃などの脅威から企業の大切な情報を守るために、セキュリティ関連のスキルがある人材を確保する必要がありますが、困難な現状です。SOARを使ってセキュリティの自動化ができれば、担当者の業務効率化も進みます。
SOARツールを選ぶ際には、プログラミング言語が不要なものを選ぶことが大切です。TRYETINGのUMWELTなら、プログラミング不要・高セキュリティでAIを導入できます。
セキュリティの高さを兼ね備えた、自動化による業務効率化を検討されている企業様には、UMWELTがおすすめです。
UMWELTのサービスページをチェックする
TRYETING
公式
TRYETING公式です。
お知らせやIR情報などを発信します。