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クラウド化はDXの推進に不可欠?必要な理由とメリットを紹介
目次
DXの重要性が高まっている近年、クラウドやAI、IoTなどのデジタル技術は、企業の新たな価値の向上に欠かせない要素です。しかし、DXやクラウドの重要性やメリットがよく分からない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、DXとクラウドの基礎知識、DX推進のためにクラウドが必要な理由、クラウド化のメリットを解説します。
▼更にDXについて詳しく知るには?
DXとはどのようなもの?導入が求められる理由やメリット・デメリットを解説
▼社内のデータをAI化するには?
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クラウド化とは?
あらゆる要素のデジタル化によって、クラウドを活用したサービスは大きな注目を集めています。特に、企業はニーズの多様化により情報量が増えているため、運用負荷の軽減や生産性向上などの点で、DXのクラウド化が推進されています。
ここでは、クラウドの基礎知識とオンプレミスの違いを見ていきましょう。
インターネット上のサービスを提供する仮想基盤
クラウドは、ユーザーが必要なアプリやソフトウエアをインターネット上で使えるサービスです。インターネット上の仮想基盤にデータを保存するため、使用する場所や端末を気にせず、いつでも利用できます。
また、クラウドにはアプリの開発に必要な環境の提供や、システムを構築するためのインフラ提供の形態もあり、ユーザーが使いたいシステムに合致するサービスを選択できることがメリットです。
3種類に分類できる
クラウドは「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「ハイブリッドクラウド」の3種類に分類されます。
パブリッククラウドは、不特定多数のユーザーがクラウド環境を共有できるサービスです。オープンなクラウド環境が整備されているため利便性が高く、導入や運用負荷が少ないことが魅力といえます。
プライベートクラウドは、企業や個人が専用のクラウド環境を構築するサービスです。柔軟なカスタマイズが可能で、高度なセキュリティーを適用した独自のサービスを構築・運用できます。
ハイブリッドクラウドは、上記2つのクラウド環境を利用できるサービスです。状況によって使い分けられるメリットがあります。
オンプレミスとの違い
クラウドとオンプレミスは対照的な運用形態です。クラウドがインターネット上でシステムを運用するのに対し、オンプレミスはソフトウエアやサーバーを物理的に設置してシステムを構築・運用します。
クラウドとオンプレミスは、必要となる費用、導入までにかかる期間など、異なる部分が多数あるため、メリットとデメリットを理解し、適した運用方法を検討しましょう。
それぞれの特徴は下記の表を参考にしてください。
クラウド | オンプレミス | |
初期費用 | 無料・低額 | 高額 |
維持費用 | 無料・低額 | 高額 |
(月額料金) | (メンテナンス費・人件費) | |
導入期間 | 短い | 長い |
カスタマイズ | 制限がある | 自由度が高い |
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
近年、企業ではビジネス環境の激しい変化に対応するため、ニーズに基づく製品やサービスが重要視されるようになりました。
DXは、その対応のためにデータやデジタル技術を活用してビジネスモデルの変革を促し、優位性を確保する取り組みです。
ここでは、DXの基礎知識とDX推進に必要なデジタル技術を詳しく紹介します。
DXには2つのタイプがある
DXの概念は、2004年にスウェーデンの大学教授であるエリック・ストルターマンによって「ITの浸透が人々の生活をより良い方向に変化させる」と提唱されました。
さらに、経済産業省では「企業がビジネス環境の変化に対応してビジネスモデルを変革し、競争上の優位性を確立する」ことをDXとしています。
上記の概念や定義から、DXは「デジタル技術を使った新しいビジネスモデルの作成」と「既存の事業を改革した付加価値の創出」の2タイプに分けられます。自社のシステムには何が必要かを検討し、導入するデジタル技術を見極めることが必要です。
DX推進に必要な技術
DXを実現させるためには、デジタル技術の活用は不可欠です。デジタル技術にはさまざまな種類がありますが、特にDX実現に有効的な技術は以下の5種類です。
技術 | 特徴 |
クラウド | ・システムの柔軟なカスタマイズが可能・初期費用や維持費が安い |
AI | ・人工知能として作業を再現できる・大量のデータ分析が可能 |
IoT | ・ ものをインターネットに接続してデータを収集・解析・高い価値の創造が見込める |
モバイル | ・持ち運べる利便性の高い技術・オフィス外でのサービス利用やデータ収集ができる |
5G | ・通信インフラ・キー技術の性能を底上げできる |
クラウドがDXに適したインフラ構造である理由
DXの実現が可能なデジタル技術の中で、特にクラウドはインフラ構造として最適です。クラウドはDX推進の第一歩であり、既存のシステムを移行すれば効率の良い運用が可能になるでしょう。
ここでは、クラウドがDXに有効な理由を詳しく解説します。
1.情報共有がスムーズ
DXの実現には、社内全体の協力体制が必要です。インターネット環境さえあれば自由に情報へのアクセスができるクラウドは、社内の情報共有をスムーズにします。
DX推進のためには、プロダクトマネージャー、ビジネスデザイナー、テックリード、データサイエンティスト、エンジニア、プログラマーなどさまざまな職種の人材が必要です。クラウドを活用した情報共有は、効率的なシステム運用につながるでしょう。
2.競争の優位性を得られる
DXの最終目的は、社会や競争環境の変化を踏まえた上での経営ビジネスの優位性と、持続性の確立です。しかし、競争優位性の獲得にはコストの捻出が課題となる場合があります。
そこで、システムのクラウド化が有効性を発揮するでしょう。クラウドは初期費用や継続費用が低額で済むため、メンテナンス費や導入費などのコスト削減が可能です。
削減した分のコストは研究・開発費用として活用できることから、結果的に競争の優位性や持続性を得られることにもつながります。
3.ブラックボックス化を解消できる
オンプレミスで既存の情報システムを使い続けている企業は、データの複雑化・ブラックボックス化が問題となっています。
ブラックボックス化した既存システム(レガシーシステム)は、クラウドやAIなどのデジタル技術で解消できます。特にクラウドは情報を共有化できるため、属人化を防げるほか、効率的なシステム運用が可能です。
経済産業省の調査によると、企業のIT関連費用のうち、約8割がレガシーシステムの運用・維持費です。運用を継続し続けると、2025年以降には年間最大12兆円もの経済損失が生じる可能性があるとされています。
DXをクラウド化するメリット4選
クラウドは、DX推進の取り組みに最適なデジタル技術です。そこでここでは、実際にDXをクラウド化するメリットと、クラウド化することでどのような効果があるのかを紹介します。
レガシーシステムからの脱却を考えている方や、クラウドの活用法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.運用負荷が軽減される
自社サーバーでのシステム運用は、メンテナンスや保守のための技術者が必要です。また、システムの不具合や調整には、運用負荷がかかります。
しかし、クラウド上でのシステム運用では、クラウドベンダーがメンテナンスや保守を担っているため、ユーザー側に負担はありません。技術者の負担を軽減できるとともに、人件費の削減にもつながります。
2.すぐに環境を整えられる
クラウドは、完成されたシステムを利用するため、導入期間が短いこともメリットです。使いたいサービスを選択するだけで、素早く運用環境を整えられます。
オンプレミスの場合は、システムの設計や開発に手間がかかるため、実装・導入までには長い期間が必要です。自由にカスタマイズできる点は優位ですが、実装までに時間がかかり過ぎるとニーズの変化に追い付けない可能性もあります。
そのため、迅速にシステム環境を整えられるクラウドは、競争優位性の観点からも大きなメリットとなるでしょう。
3.ニーズの変化に柔軟に対応できる
デジタルビジネスで優位性を確保するには、ニーズの変化に合わせてPDCAを回し、システムを変更する必要があります。
オンプレミスの場合、一度構築したシステムを再構築するのは容易ではなく、時間や手間がかかります。
一方で、クラウドはシステムの再構築が必要ないため、柔軟で迅速なカスタマイズが可能です。柔軟なシステム運用は、生産性の向上にもつながります。
4.低コストで利用できる
クラウドは、ソフトウエアやサーバーの購入、メンテナンス費や人件費がかかりません。クラウドに必要な維持費(月額料金)は、企業規模や利用人数によって設定されているため、必要最低限で済みます。
ビジネスモデルの変革を確認しつつ、柔軟にカスタマイズしながら投資を継続できます。低コストで安定した運用ができることも大きなメリットです。
DXのクラウド化を失敗させないためには
DXを成功させるためには、クラウドの導入は必要不可欠です。ただし、導入はあくまでも第一段階であり、いかに活用してDXの実現につなげるかはユーザー次第となります。
クラウド化を成功させるポイントとして挙げられるのは、以下の3点です。
1.導入目的の明確化
2.利用範囲の明確化
3.クラウドサービスの選択
まず、オンプレミスでの課題や問題点をピックアップし、クラウド化で何が解決するかを考えましょう。クラウドの導入目的を明確にしておくことで、解決に向けた取り組みができます。
また、導入する前に利用範囲を明確にしておくことも大切です。クラウド化は一気に進めることが難しいため、利用範囲を検討して段階的に進めましょう。
利用するクラウドサービスの選択は慎重に行いましょう。自社の状況や課題点に合致するサービスを選択するのはもちろん、メンテナンスや不具合が起こった際の対応、保証などの面もチェックします。
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まとめ
DXを効率的に実行するためには、クラウド化が必要不可欠です。導入目的や利用範囲を明確化し、適切なクラウドサービスを選択すれば、クラウドのメリットを十分に生かしたシステム運用ができるでしょう。
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