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データ分析の基本や代表的手法を解説!知っておきたいデータ分析の手順とは?
目次
現代では、ITツールの導入によって集まったビッグデータを分析することによりビジネス活用、または新たなビジネスチャンスへと繋げられる時代であるため、数多くのマーケティング担当者がデータ分析のスキルを求められています。では、データ分析とは具体的にどのような意味があるのでしょう。また、データ分析の手順が分からない方も多いと思います。そこで本記事では、これからデータ分析を学びたい方、またはビジネス活用を検討している方向けにデータ分析の基本、手順、代表的手法を解説していきます。
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データ分析とは何か
データ分析とは、データをいくつかの要素ごとに区分けして、成分や構成の詳細をはっきりさせることです。データ分析の結果は、内容や視点が増えることで更に違った情報が返ってくるようになります。デジタル時代を迎え、ありとあらゆるものがデータ化された現代では、それらのデータの分析結果から「気づき」を得ることで、確かなビジネス戦略を立てることが重要な意味を持ちます。
データ分析の基本は目的を明確に定めること
データ分析で最も大切な事は、データ分析の目的を明確に決めることです。 近年では数多くのデータ分析方法がありますが、どんな手法を使う場合であっても目的を見失ってはいけません。目的がざっくりしすぎていたり、うまく目的を意識できていないとデータ分析は上手くできません。目的の明確化が重要な理由は、データ分析における道しるべになるからです。
もし、目的を決めずに分析を始めてしまうと、分析する人がどのデータを参照すれば良いか分からないまま、作業を進めてしまう可能性があります。目標を明確にすることにより、データ分析作業の際にどのツールを利用すれば効果が上がるかなどを考えられるようになり分析結果の精度がアップするため、より有効にデータを活用できるようになります。
もし、データ分析を試しても上手くいかないならば、一度データ分析を行う目的を見直してみると良いでしょう。また、データ分析の明確な目的が組織で共有されることで、それぞれのチームの得意分野、専門性を生かした上でのデータ分析が可能になります。
データ分析の代表的な手法5選
データ分析には様々な手法があるため、目的に応じて適切な手法を使い分ける必要があります。まずは、データ分析における基本的な5つの分析手法を紹介します。
クロス集計
データ分析手法の中でも、最も基本的な手法がクロス集計分析です。主にExcelに標準搭載されている機能で、集まったデータを属性別(例:年齢、性別、地域、職業など)に分類して集計します。2~4種類程度の複数の属性に関する相関関係を分析する、属性ごとの大まかなトレンドを把握したりする際に活用されています。具体的な使用例は、アンケート集計や仕入計画、販売予測や世論調査などに利用されています。分析経験がない人でも、比較的簡単に扱える分析手法です。
ロジスティック回帰分析
ロジスティック回帰分析とは、多種多様なデータを扱うのではなく、「YES(1)」もしくは「NO(0)」でデータ収集し、ある事象の発生確率を予測する手法です。主な使用例は病院での病気発生確率の分析、ターゲット顧客の商品購入率の予測などに活用されています。
アソシエーション分析
アソシエーション分析とは、大量、なおかつ多種多様なデータを取り扱い、データ間の相関関係を分析する手法です。同時に起こっているデータ(共起性のあるデータ)など、一見関連がなさそうなデータの中も合わせて分析していくことで、隠れた関係性を見つけられるようになります。
同時に購入されることが多い商品を発見する、または実店舗とECサイトでの行動の違いを分析する際にも用いられます。
クラスター分析
クラスター分析とは、さまざまな性質が混じり合っているデータの中から類似性で対象をグループ分けし、その属性を分析していく手法です。また、クラスター分析では作成したグループをそれぞれクラスターと呼びます。クラスター分析は基準を変えることで算出される結果が異なるため、さまざまな結果を組み合わせながら、有益な情報を選出していきます。
決定木分析
決定木分析とは、1つの原因をも元として「もし~だったら?」という仮説を何度も繰り返し、そこから何通りかの結果を導き出す手法です。決定木分析という名前は、原因を元にいくつもの仮説を枝分かれさせていき、樹木状のモデル図を完成させていくことから呼ばれています。主に複雑で多種多様な要因が絡む事象の予測に適しており、リスクマネジメントの現場などで活用されています。
エクセルでも基本的なデータ分析はできる
データ分析と聞くと難しいイメージを抱く方もいますが、既にオフィスツールとして導入されているエクセルでもデータ分析を行うことが可能です。エクセルを分析に利用するメリット、分析手法について解説していきます。
エクセルを使用するメリット
エクセルによる分析は、新しくツールやソフトを購入する必要がなく、低コストで始められます。また、すでに使用していて使い慣れたソフトを利用するため、作業者はあまり気負わずに分析に取り組めます。エクセルでデータ分析できるスキルを持つ担当者が企業にいれば、大きな戦力となることでしょう。
エクセルのデータ分析方法は2種類
エクセルでデータを分析する時の基本的な手法は、主にクロス集計、ピボットテーブルがあります。クロス集計は2つ以上の項目をクロスさせ、属性ごとにデータを集計できます。また、エクセルでクロス集計を行う時に最もよく使われるのがエクセルの「ピボットテーブル」という機能です。
エクセルで分析したい項目を表にまとめたら、「ピボットテーブル」というボタンをクリックすると、簡単にクロス分析を行うことができます。(※ピボットテーブルの呼び出し方はエクセルのバージョンにより異なります)。関数より直感的にデータ分析ができるため、データ分析に不慣れな担当者は知っておくと役に立つはずです。
一般的なデータ分析の手順
データ分析の精度を上げるためには、要点を抑えた上で順序よく手順を踏んでいくことが重要です。データ分析をするにあたり、注意しておきたいポイントの紹介とともに、一般的な手順について解説していきます。
1.現状を把握し、分析の目的を定める
データ分析の際には、あらかじめ「目的」を明確にしておく必要があります。目的が定まらないままだと、データ分析の進め方を間違えてしまい、大幅に遠回りをしてしまう可能性があります。
まずは現状の問題点を洗い出した上で、「売上状況を知りたい」「部署の成績を知りたい」など、達成したい目的を検討しておきましょう。もし最初から目的を明確化することが難しいならば、最初は「売上増加」などの漠然とした内容に設定し、徐々に目的を明確にしていきましょう。
2.課題を抽出し、仮説を立てる
データ分析において必要になるのが、仮説の構築です。仮説は、データ分析や数字で検証するための拠り所となります。ただし、全ての仮説を洗い出そうとすると膨大な作業量になるため、現実的ではありません。データ分析をして課題を抽出していくことにより複数の仮説の中から優先順位をつけていき、より確度の高い打ち手を絞り込むことができます。
現状抱えている課題や問題をYes or No式、複数式などを用いて解答を出せる質問を設定していき、問題解決に貢献しそうな仮説を抽出していくことが重要です。
3.手法を決定し、データ分析を行う
次に、質問の回答となるデータ(欲しい情報)を得るために、目的にあった手法を決める必要があります。仮説を検証するためには、質問を明確に定義していき、さらに「数値」と「判断基準」をセットにして考えていきます。
まずは、仮説を検証するためにどんな数値データが必要なのか、どのような分析方法を行えばよいのかを整理していき、どのデータを使って分析を行うのか、何を分析していく必要があるのかを検討した上で、手法を決めていきましょう。
4.繰り返し検証・解析する
データ分析基盤は、構築したら終わりではなく、繰り返し検証、解析を行う必要があります。2~3のステップを繰り返し検証して、さらに仮説は本当に自分たちの求める問いなのか徹底的に議論することで、ブラッシュアップの精度を上げることができるようになります。今後の企業発展に当たって、現状何が足りていないのか、どこに成長機会があるのかを分析データを元に明確にしていきましょう。
分析したデータを正確に読み取るための注意点
分析したデータを正確に読み取るには、主に2つの注意点に気をつける必要があります。分析データを正確に読み取るために、特に気をつけるポイントについて解説していきます。
平均だけで判断するのは危険
平均購買数が3個だった場合でも、ほとんどの人は1個しか購入していなくても一部の業者が何百個と購入している例があります。このように、データの分析結果を聞いて平均だけで判断するのは非常に危険です。平均の表面的な数字のみに注目するのではなく、全体の分布や分析対象などにも目を向けなければ本質を見失う危険性があります。
データ分析を行なう際には、ヒストグラムを作って全体の分布を確認し、どの範囲のどのデータを分析対象にするか方針を決めると良いでしょう。
数字のパラドックスに注意
分析の種類には、平均、偏差値による分析から多変量解析や人工知能を利用した分析までさまざまです。また「分析はクロス集計に始まりクロス集計に終わる」という名言もあるほどクロス集計は分析の基本とされており、必ずしもすべての分析の基本ではありませんが、重要な分析方法のひとつとされています。
なぜクロス集計が重要なのかについて、シンプソンのパラドックスというトピックを取り上げて解説します。パラドックスとは「逆説」を意味します。正しそうな仮説に基づいて構築された説明なのに、どう考えても納得できないような結論が出ることを意味しています。E.H.シンプソンによる統計学的なパラドックスでは、母集団での相関と、分割した集団での相関は、異なっている場合があるというものです。アンケート調査で、クロス集計(層別)をすると全体集計(GT)では見られなかった傾向が現れることがありますが、それとは全く別物で、納得できないような結果が出る可能性があるとされています。
また、分割した集団の両方で悪いものが出ても、合計すると良くなることがあるので、数字のパラドックスにはくれぐれも惑わされないことが大切です。
データ分析の活用はDX化を成功させるうえでも重要
現代の多くの企業にとって、顧客体験、ビジネスプロセスの最適化、オペレーションの効率化を実現するデジタル・トランスフォーメーション(DX)の実現が経営課題となっています。また、業務をDX化する際には、組織の誰もが使いやすくデータをシンプルに整えるようデータの分析基盤を構築、活用する必要があります。
DX化して誰もがデータ分析を利用できるようにすることで、従来の構造化データのみならず音声、テキスト、画像などの非構造化データの活用もしやすくなり、さらに新しいビジネスモデルも生まれやすくなります。
「UMWELT」で効率的なデータ分析をしよう
データ分析はエクセルでも活用できますが、利用には知識が必要となります。データ分析できるスキルを持つ担当者を採用するには、人員コストもかかってしまいます。そこでオススメなのが、TRYETINGが提供しているAIクラウドサービス「UMWELT(ウムヴェルト)」です。
UMWELTには常時100種類ものアルゴリズムが搭載されているため、それらを自由に組み合わせることで 「どんなデータでも」「簡単に」「高度な」アルゴリズムを構築することが可能です。
まるでレゴブロックのように機能を組み合わせるだけでデータ分析構築をAIによって作成できるため、プログラミングの知識は不要です。利用方法に困った時も、コンサルのサポートサービスがあるので安心して利用できます。セットアップされたアルゴリズムを組み合わせることで、業界最低水準のコンパクトな費用で利用することができるので、費用の面も安心です。
データ分析の活用を検討されている方、コストを抑えて分析を行いたいと考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
分析データを適切に活用することで、需要予測、新事業におけるアイデアを生み出すなど、ビジネスに有用な情報を獲得することができるようになります。データ分析は専門のツールを利用しなくても、エクセルで対処することができます。ただし、エクセルによるデータ分析にはデータ分析に関する知識が必要となります。
専門的なスキル、知識を持つ社員の確保が難しい企業であれば、UMWELTなどのAIツールを利用すると便利です。UMWELTであれば、企業ごとの蓄積データ、形式に合わせて対応することも可能です。
たとえば、これまでエクセルでバラバラに管理されていたデータもそのまま投入するだけでデータ抽出が出来るようになり、既存システムには手を加えないため、煩わしい社内調整のコストも最小限です。データ分析をビジネスに利活用したいと考えている方は、便利なAIツールなどを利用してみると良いでしょう。
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