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AI(人工知能)の歴史は60年以上?歴史の流れとこれからの未来を解説
目次
AIという言葉の意味を詳しく知らなくても、聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。2021年現在、いたるところで「AI」を耳にしますが、実は60年以上前からAIは研究されています。今回は、AIの歴史とAIが導く今後の未来について解説します。
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AI(人工知能)とは?
AIは、辞書的な意味では「学習・推論・判断といった人間の知能のもつ機能を備えたコンピューターシステム」と記されています(大辞林 第三版より抜粋)。研究者によって捉え方はさまざまですが、今後AIが身近になるにつれて定義も明確になっていくと考えられています。
AI(人工知能)の分類
AIという言葉でひと括りにされがちですが、機能や使用目的で分類ができます。課題処理の範囲の観点で見ると、「特化型AI」と「汎用型AI」に分かれます。また、人間と同等の意識や知性をもつかの観点からでは、「強いAI」と「弱いAI」という分け方も可能です。
1.特化型AIと汎用型AI
特化型AIは限定された領域の課題に特化してタスクを自動的に遂行します。現在ビジネスで活用されているAIは特化型AIです。汎用型AIは人間と同じように多種多様な課題を処理できるAIのことを指し、想定外の出来事が起きても、過去の経験に基づいて適切に問題解決します。しかし、現在は汎用型AIの実現の目処は明らかになっていません。
2.強いAIと弱いAI
強いAIは人間のような自意識があり、多様な課題解決ができるAI。先ほどの汎用型AIに近い概念です。弱いAIは特定の範囲を考えることは可能だが、意識・思考をもたないAIとされています。こちらは特化型AIに近い捉え方です。
AI(人工知能)の歴史
AIはこれまで3度のブームと2度の冬の時代を繰り返して発展してきました。以下でAI研究の歴史について振り返ります。これまでどういった経緯でAIが発展したか見ていきましょう。
1.AI(人工知能)の誕生(1950年代)
人工知能の概念は、イギリスの数学者アラン・チューリングが1950年に出版した著書『計算する機械と人間』に起源があります。彼は「機械は考えることができるか?」という問いを唱えました。
そして、1956年に開催されたダートマス会議で初めて、人間のように考える機械のことを「人工知能」を名付けられました。この会議を機にAIは科学者の間で知られることとなり、AI研究が活発化することになります。
2.第1次AIブーム(1960年代)
最初のAIブームは1960年代に興りました。第1次AIブームで研究されたのは、コンピューターを使って推論・探索をすること。パズルや明確なルールがあるゲームなど、特定の問題をコンピューターが次々の解く姿に世間を驚かせていました。
3.AI(人工知能)の限界が見えた冬の時代(1970年代)
第1次AIブームは、ルールが不明確で複雑な問題を解けないと分かると、次第に下火になっていきました。このとき人工知能が解くことのできた問題は、「おもちゃの問題(トイ・プロブレム)」と呼ばれることになります。
4.第2次AIブーム(1980年代)
一度冬の時代に入ったAIですが、1980年代で再び勢いを取り戻します。第2次AIブームを起こす引き金になったのが「エキスパートシステム」の実現です。エキスパートシステムとは、専門家の判断を代行するシステム。ルールに基づいたデータを入力し、その答えを条件反射で答えるプログラムです。
5.当時のAI(人工知能)の研究が低迷した時代(1980年代後半)
ビジネスでの導入例も出現するなど好調に見えたエキスパートシステムですが、再び限界の壁にぶつかることになります。問題点は2つありました。1つは、人間の持つ「一般常識」レベルの膨大な知識を記述しなければならないこと。2つ目の問題点は、例外処理、矛盾したルールに対応できないことでした。
6.第3次AIブーム(2006年∼現在)
2006年から現在に至るまで、第3次ブームの真っ只中にいます。第3次ブームが興った背景として挙げられるのが、機械学習の登場、ディープラーニングの登場、ビッグデータの普及などです。第3次ブームの注目点は、AIが自ら学習し推測する点にあります。それ以前では、人間がルールを定義し、AIが問題を解決したり知識を取り出す手法が主流でした。
AIの技術革新
前述の通り、第3次ブームでAI技術を急成長させたのは機械学習とディープラーニングの登場にあります。機械学習やディープラーニングはこれまでのAI技術とはどんな点で異なるのでしょうか。ここで詳しくみていきましょう。
1.機械学習
機械学習とは、人間の学習能力を模倣し、大量のデータを処理しながら「分け方」を自動的に習得する技術です。機械学習のコンセプト自体は第2次ブームにもありましたが、そのころはコンピュータの計算速度や容量が追いついておらず、実現できませんでした。
2.ディープラーニング
ディープラーニングは機械学習の一手法で、分けるための判断軸(特徴量)をAIで見つけることができる技術です。上記の機械学習は、「どの特微量に注目して、情報を取り出して、分けるか」に関して、人間の力が必要でした。特微量に何を選ぶかによって、分け方の精度は大きく変わります。
AI(人工知能)の未来
日本は他の先進国と比べるとAIの活用率は低く、AIという言葉を知っていても、どんなメリットを受けれるのか知る人は少ないと言われています。今後AI技術が発展するにつれて、社会にどんな変化が起こるか確認しましょう。
1.労働負担が減る
人口が減り続ける日本で最もメリットになるのは、労働負担が減ることです。単調で負担のかかる作業はAIに任せ、人間は複雑な課題やクリエイティブな分野に集中できます。
2.生産性が上がる
人間が作業を行う場合、その日の体調や気分で生産性が左右されるのは避けられません。AIは機械なので環境に左右されず安定的にアウトプットを生み出します。
3.顧客満足度が上がる
AIは膨大なデータの処理と分析を得意としています。そのためサービス業などでは顧客のニーズをいち早く発見できます。AIに任せれば24時間365日対応でき、より顧客満足度を向上できるでしょう。
4.人間を超える可能性がある
人工知能がこのまま進化し続けると、2045年にはシンギュラリティ(技術特異点)に達すると言われています。シンギュラリティとは、AIが人間の知能を超える時点のことです。この問題は2045年問題と呼ばれており、私たちの雇用や生活を著しく変化させる可能性があります。
AI(人工知能)を利用してできること
AI研究の第一人者である松尾豊教授によると、AIは処理することのできるレベルや機能の及ぶ範囲によって、レベル別に分類することができます。研究者によって分類の方法に多少の違いがありますが、現在は以下の4段階の分類が主流です。
1.単純な制御プログラム
あらかじめ決められたルールに従って機械の制御を行います。気温が上がるとスイッチを切るエアコンなど、最も動きが単純な制御アルゴリズムを持った制御プログラムです。
2.古典的なAI(人工知能)
古典的なAIは、可能な限り人が持っている知識を事前にプログラムに取り込むことで、対応可能な領域を広げています。このAIを搭載しているのが、チャットボットやロボット掃除機などです。
3.機械学習を取り入れたAI(人工知能)
機械学習を取り入れたAIは、判断軸を学習させておけば、学習することで対応パターンを増やしていきます。機械学習を取り入れたAIの例としてあるのが検索エンジン。多少の誤字で検索しても、ある程度予測して、自動的に検索キーワードを入れ替えてくれています。
4.ディープラーニングを取り入れたAI(人工知能)
.ディープラーニングを取り入れたAIは、物事に対応するための判断軸を、自らの力で構築することができる力を取り入れたAIが該当します。パターンとルールをAIが自ら学べるようになれば、ほぼ全ての判断をAIが自動的に行っていくことになるのです。このレベルのAIが開発されると、シンギュラリティが起こると言われています。
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まとめ
第3次AIブームの真っ只中の現在は、機械学習とディープラーニングの登場のおかげでシンギュラリティの到来が提唱されるほど日々AI技術が進歩しています。AIをメリットととるか、デメリットととるかは活用方法次第です。AIは生産性向上や満足度向上などメリットが多くあります。AIのメリットを体験してみるなら、手頃な費用で体験できるTRYETINGのUMWELTを検討してみてはいかがでしょうか。
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