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シフト制の休みはどう扱う?休日のルールとシフト作成時のコツを解説
目次
職場のシフトを作成していて、各スタッフに対して公平に休みを割り当てるのが難しいと感じている管理者の方もいるのではないでしょうか。勤務スタイルによってはシフトが複雑になり、管理に多くの手間がかかることもあります。
そこでこの記事では、公平性が高いシフトを作成するコツや覚えておきたい休みに関するルールを紹介します。併せて、シフト作成・管理を効率化するポイントも見ていきましょう。
守らなければならない基本的なルールやポイントを理解することで、適正なシフトを作成できるようになります。
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シフト制の職場でよくある3つの勤務スタイル
一言でシフト制といっても、内容は大きく「固定シフト制」「希望シフト制」「完全シフト制」の3つに分けられます。どのパターンを採用しているかによって、作成・管理の難易度やポイントは異なるでしょう。
ここでは、3パターンそれぞれの特徴を解説します。自社で採用しているシフトパターンの特徴を知り、適したシフト作成・管理方法を取り入れることが大切です。
【固定シフト制】出勤日・勤務時間が決まっているスタイル
出勤日や勤務時間があらかじめ決まっていて、基本的に途中で変更しないシフトを「固定シフト」と呼びます。一例として、契約で「毎週月曜日・水曜日・木曜日・土曜日の8:00~17:00に働く」と決まっている場合、契約を変更しない限りこの曜日・時間帯に働くのが基本です。
スタッフにとっては勤務日や時間が決まっているため、プライベートの予定が立てやすいというメリットがあります。企業側にとっては特定の日付・時間帯に勤務する人員を把握しやすく、管理が簡単なのがメリットです。
【希望シフト制】希望日・時間帯を申告するスタイル
一定期間ごとにスタッフの勤務希望日や時間帯をヒアリングし、その内容に基づいてシフトを作成するパターンを「希望シフト制」と呼びます。希望シフトの提出スケジュールは2週間ごとや1か月ごとなど、職場によってさまざまです。
スタッフは自分の予定に合わせて勤務希望日や時間帯を決められるため、自由度の高さが魅力でしょう。
一方、企業側にとっては特定の日付・時間帯に過剰人員・余剰人員が発生するリスクが高い方法です。定期的に希望を聞いてシフトを作成するため、管理にかかる手間も増加します。
【完全シフト制】複数のパターンが用意されているスタイル
24時間体制で稼働している職場で採用しているケースが多いパターンが「完全シフト制」です。
完全シフト制では、あらかじめ1日を「早番」「中番」「遅番」のように時間帯ごとに区切ります。さらに、スタッフを複数のチームに分けてそれぞれの時間帯にアサインするのが基本です。
Aチームは「早番・中番・遅番・休み」、Bチームは「中番・遅番・休み・早番」のように、チームごとにローテーションが組まれているケースが多いでしょう。
スタッフにとってはスケジュールを管理しにくいというデメリットがあるものの、企業側は必要な人員を確保しやすいというメリットがあります。
シフト制の職場で知っておきたい休みのルール
シフト制を採用している職場であっても、法令によって定められた休日に関するルールを守らなければなりません。ここでは、特に意識したいルールとして「有給休暇」と「割増賃金」を解説します。
知らないうちに法令違反に陥らないためにも、基本的なルールをきちんと押さえておきましょう。
有給休暇は確定した出勤日に充てる
6か月以上続けて勤務し、その間80%以上出勤したスタッフに対しては有給休暇が付与されます。本ルールは、シフト制の労働者であっても同様です。フルタイムで働いているスタッフは、勤続年数によって10日~20日付与されます。
労働者が任意のタイミングで有給休暇を取得できることも、シフト制でない職場と同様です。有給休暇は出勤日に充当しなければならないため、シフト表で休日になっている日を有給扱いにはできません。
確定した休日に出勤した場合も割増賃金を支給する
シフト制の労働者に対しても、労働基準法に基づいて「毎週1日」もしくは「4週間に4日」の休日を付与する必要があります。これを法定休日と呼びます。ただし、職種によっては、緊急事態などの理由で臨時出勤することもあるでしょう。
法定休日に出勤したときは、35%の割増賃金を支給しなければなりません。シフト表で休日になっている日が法定休日に該当しないのであれば35%の割増賃金を支給する必要はないものの、時間外労働に該当したときは25%の割増賃金が発生します。
1日8時間もしくは1週間に40時間を超えて勤務したなら、割増賃金が発生することを覚えておきましょう。
公平なシフトを作成するためのポイント
シフトを作成するときは、法律で定められているルールを満たしていればよいわけではありません。スタッフ同士の公平性を意識しないと、不公平感の高まりから労働意欲が低下したり離職につながったりするためです。
ここでは、公平なシフトを作成する上で意識したい5つのポイントを解説します。シフトをうまく作成できずに悩んでいる方は、この機会に確認しておくとよいでしょう。
休みに関する基本ルールを事前に定める
休日の日数や曜日が偏っていると不公平感が高まるため、事前に社内ルールを定めておくのがおすすめです。具体的なルールの例には、以下のようなものがあります。
・週休2日を確保する
・1か月に2回は連休を確保する
・6連勤以上になるシフトを作成しない
・5連勤した後は最低2連休を付与する
休日に関するルールを定めたときは、全スタッフが理解できるように明文化しておきましょう。シフトの作成においては、ここで定めたルールを守るようにすることが大切です。
平日・休日の休みを平等に割り当てる
小売業やエンターテインメント産業をはじめとして、平日・休日を問わず営業しているのであれば、平日休みと休日休みを平等に割り当てることが欠かせません。特定のチームのみ休日休みが多いなど、偏りがあると不公平になるためです。
「1か月の間に休日休みを2日、平日休みを6日付与する」など、基準を定めておくとよいでしょう。シフトを作成時は、全チームが定めた条件を満たしているかチェックします。併せて、特定のチームに連休が集中していないか、1週間の勤務日数に偏りが出ていないかも確認しましょう。
各従業員の希望が公平に通るようにする
希望シフト制を採用している職場では、各スタッフの希望が公平に通るように意識することが大切です。特定のスタッフの休み希望は通り、他のスタッフは通らないなどの状況が続くと不公平感が高まるでしょう。
希望シフトの都合上、特定の日に出勤希望や休日希望が重なるのはやむを得ないといえます。しかし、同じスタッフばかりに調整をお願いするのは不公平です。特定のスタッフに調整してもらったら次はそのスタッフの希望を優先するなど、可能な限り公平性を高めましょう。
勤務時間・休日日数が法令に適合するようにする
必要人数を充足することや公平性の確保を重視するあまり、法令違反状態に陥らないように注意しましょう。シフトを作成するスタッフが常に意識したい基本ルールは以下の通りです。
・1日の労働時間は8時間まで
・1週間の労働時間は40時間まで
・1週間に少なくとも1日の休日を確保する
・1日の労働時間が6時間を超えたら45分、8時間を超えたら1時間の休憩を付与する
・休憩を勤務時間の最初・最後に付与してはならない
シフトが完成して見直すときは、全スタッフが上記のルールに適合しているかを確認しましょう。労働時間や日数、休憩時間を自動で計算できるようにしておくとスムーズです。
可能な限りシフト確定後の変更を避ける
緊急事態などの理由で、シフトが確定した後に変更が発生することもあります。やむを得ないでしょうが、スタッフのプライベートなスケジュールに影響を及ぼすため、可能な限り避けましょう。万が一シフト変更が必要になったときは、変更するスタッフの同意を得なければなりません。
また、シフトが確定したら速やかに公開しましょう。早めに公開すればスタッフは予定を立てやすくなり、職場に対する満足度が高まります。作成段階でミスがあっても修正する時間を確保でき、直前になって変更を依頼しなければならなくなるリスクを低減できます。
休み希望者が増えても対応できるシフトの組み方
シフトを作成するときは、何らかの理由で休み希望者が増えても業務が回るように柔軟性を持たせましょう。突然外せない用事が入ったり、病気になったりすることは誰にでもあるためです。
そのようなときに、柔軟性が低いシフトを組んでいると業務に支障が出ます。ここでは、休み希望者が増えても業務への支障が出にくいようにする2つのコツを見ていきましょう。
常に一定のスキルを保てるよう配置する
業務をスムーズに回すには、特定の日付・時間帯に出勤するスタッフのスキルレベルが偏らないように配慮することが必要です。
一例として、新人しかいない時間帯があると十分なクオリティーのサービスを提供できず、顧客満足度の低下につながりかねません。新人スタッフは教育を受ける機会を失い、スキルアップしにくくなります。
上記のような状況を避けるには、ベテランと新人をバランスよく配置したり、リーダーを果たせるスタッフがどの時間帯にも1人はいるようにしたりするのが効果的です。
出勤者数が多少減っても業務が回るようシステム化する
可能な限りスタッフの希望を通そうとすると、特定の日付・時間帯に出勤する人数が減るケースがあります。業務への支障を減らすには、あらかじめ人数が減っても問題なく業務を進められるようなシステムを構築しておくことが大切です。
一例として、定数が10人の時間帯があるとします。あらかじめ出勤人数が8人や9人だったときの作業フローを定めておくことで、数人不足しても問題なく業務を進められるでしょう。
それぞれの業務に優先順位を定め、出勤人数が少ないときは一部の業務を行わないようにするなどの対策も効果的です。
「休みの振り分けが難しい……」シフト作成担当者が抱えがちな悩み
実際にシフト作成・管理を担当するようになると、さまざまな悩みを抱えがちです。主な悩みには、以下のようなものがあります。
・公平に休みを割り当てるのが難しい
・過剰人員・不足人員が頻繁に発生する
・シフト作成に多くの時間がかかる
・法令や就業規則を遵守するのが難しい
上記の悩みを根本的に解決するには、シフト作成システムを導入するのがおすすめです。シフト管理システムを利用すれば作成・管理に関連する多くの業務を自動化できます。
シフト管理者の負担を減らすことにもつながるため、この機会にシフト管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
シフト作成の悩みを解決するならHRBESTを導入しよう
世の中にはさまざまなシフト管理システムがあり、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。
業務効率化を実現できる使いやすいシフト管理システムを探しているなら、ぜひTRYETINGのHRBESTをご検討ください。ここでは、HRBESTの特徴や導入することで期待できる効果を詳しく紹介します。
希望シフトの収集から共有までがワンストップで可能
HRBESTはクラウド型のソフトウェアで、希望シフトの提出や完成したシフトの共有をオンラインで完結するのに必要な機能を搭載しています。そのため、シフトの収集・作成・共有がワンストップでできて便利です。
シフトの作成はAIが自動的に行ってくれるため、担当者が頭を悩ませる必要はありません。シフト作成にかかる業務量を大幅に削減できます。
法令・社内ルール対応がスムーズ
労働基準法をはじめとした各種法令や就業規則への対応がスムーズなのも、HRBESTの特徴です。常にアップデートしていて最新版のソフトウェアを使えるため、法令の改正にもスピーディーに対応できます。
知らないうちに法令違反に陥ることや、過剰労働や意図しない時間外労働が発生するのを防げるのは大きなメリットといえるでしょう。法令や就業規則を守ってシフトを作成するのが難しいと感じている方にとって、魅力的なシステムです。
スキルを考慮した人員配置が可能
全ての時間帯に十分なスキルを有している人材をもれなく配置するのも、シフトを作成するときに難しいと感じやすいポイントです。HRBESTでは、特定のスキルを有するスタッフやリーダー業務が可能なスタッフに「責任者フラグ」を立てられます。
この機能を活用すれば、最低1人の責任者・リーダーを含むチームを自動で編成することが可能です。チームごとのスキルレベルを均一化したり、新人の教育体制を整えたりするときにも役立ちます。
まとめ
シフトを作成するときには、各スタッフの休み希望を公平に通したり法令や就業規則を守ったりするなど、さまざまなことに気を配らなければなりません。しかし、シフトを作成・管理するスタッフの時間も限られているため、適切に運用するのが難しいと感じることもあるでしょう。
そのようなときには、シフト管理システムを導入してほとんどのプロセスを自動化するのがおすすめです。HRBESTはAIが条件を満たしたシフトを自動的に作成してくれるため、担当者の負担を大幅に軽減できます。
シフト作成・管理を効率化したいと考えている方や、運用の適正化が難しいと感じている方は、ぜひ一度TRYETINGにご相談ください。
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