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自動化プログラミング言語「Python」とは?特徴や活用事例を解説
目次
プログラミング言語のPython(パイソン)を使って自動化すると、さまざまな業務の効率がアップします。具体的には、どのような業務を自動化できるのでしょうか。
この記事では、Pythonの特徴と自動化事例を紹介します。最後まで読めば、Pythonを習得して業務に生かすメリットが理解できるでしょう。
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自動化のプログラミング言語「Python」とは
プログラミング言語には、Python以外にもJavaやC言語などさまざまな種類があります。他のプログラミング言語と比べると、Pythonは初心者でも使いやすい点が魅力です。汎用性が高いことを理由に、多くのアプリケーションで使われています。
ここでは、自動化に使うプログラミング言語「Python」とはどのようなものかを解説します。
Pythonの主な特徴
Pythonは、使いやすさが特徴のプログラミング言語です。プログラム記述がシンプルなことから、書きやすさと読みやすさに優れています。プログラミング初心者でも取り組みやすいのが魅力です。
ライブラリも豊富で、AIに関するライブラリもあります。習得のしやすさに加えて、実用性と拡張性の高さのバランスも良く、メンテナンスしやすい点も特徴です。
何ができる?
Pythonは、高い汎用性からさまざまなアプリケーションやウェブサービスの開発、システム管理ツールで使われています。例えば、写真・動画の共有SNS「Instagram」は、Pythonを使ったサービスです。
近年注目を集めているAIに欠かせない機械学習やデータ分析も、Pythonのライブラリを使って自動化できます。データ分析の工程には、「データ収集」「分析しやすい形式に変える前処理」「分析」「レポート作成」があり、全てPythonで効率化が可能です。
導入に必要な知識
Pythonを使用して業務の自動化に取り組む前に、下記の基本的な知識3点を把握しましょう。
・Pythonの文法に関する知識
Pythonを使って、繰り返し処理や入出力、条件分岐をできるようにします。他のプログラミング言語と比較して難易度は低く、独学でも習得できるレベルです。
・ライブラリを使いこなす知識
Pythonだけで自動化できない場合もあり、ライブラリを使う必要があります。
・CSS・HTMLに関する知識
アプリケーションの見た目を整えるために欠かせません。アプリケーションの見た目が良くなれば、使用する人から好印象を得られるでしょう。
プログラミング言語「Python」が自動化できること
プログラミング言語を使った自動化のイメージが湧かない方もいるでしょう。Pythonは、自動化に役立つライブラリを豊富に備えています。ここからは、Pythonが備えたライブラリによって、どのような操作を自動化できるのかを紹介します。
Office製品の操作
ライブラリ「OpenPyXL」を使うと、Excelによる表作成やテンプレートからのデータ作成が自動化できます。請求書や納品書の作成業務に便利です。
また、ライブラリ「Python-docx」は、Wordによる画像挿入や文書作成を自動化できます。両方のライブラリを使えば、Wordで作成した表をExcelに変換できるため、関数を入れたいときに役立つでしょう。
ブラウザの操作
ライブラリ「Selenium」は、SafariやGoogle Chrome、Microsoft Edgeといったブラウザの操作を自動化できます。例えば、複数のウェブサイトを開く操作やスクリーンショット操作です。
キーボード入力も自動化できるため、パソコンを起動するだけで勤怠管理ツールに記録するように自動化すれば、業務効率化につながります。
メールの操作
ライブラリ「smtplib」「imaplib」を使うと、OutlookやGmailによるメールの送受信や自動作成といった自動化が可能です。
特定の時間・曜日に定型文のメールを送信するのは手間がかかりますが、作成から送信まで自動化できます。宛先が大量でも問題ありません。また、受信したメールをExcelに書き出す作業も自動化が可能です。
PDFの操作
ライブラリ「PyPDF2」「ReportLab」「pdfminer」により、PDF操作を自動化できます。PyPDF2は既存PDFの回転・結合、ReportLabは新規PDFの作成、pdfminerは文字列検索と抜き出しが可能です。
PDF操作の自動化は複雑ですが、PDFを業務で扱う機会の多い場合は役立つでしょう。
画像の編集
ライブラリ「Pillow(PIL)」を使うと、画像の色やサイズの編集だけでなく、容量圧縮の自動化が可能です。自動化すれば、一度に大量の画像を編集できます。
画像ソフトを使用した編集がなくなるため、時間と手間を大幅に省けて、特に画像編集作業が多い仕事の効率化に役立つでしょう。
スクレイピングの作業
ライブラリ「Request」によって、スクレイピングができます。スクレイピングとは、ウェブサイトからデータを取得し、分析用に変換することです。情報が頻繁に更新されるウェブサイトもあり、手作業で更新状況をチェックしていては手間がかかります。
マーケティング活動やSEO、競合他社のリサーチ、口コミの分析に活用が可能です。ECサイトやSNS、ニュースサイトで幅広く使われています。
Pythonの活用事例
下記は、Pythonを活用している企業とサービスの一例です。
・Google LLC
Python開発者のグイド・ヴァンロッサムが従業員だったこともあり、オフィシャル言語として採用しました。検索エンジンやYouTubeの他、ウェブアプリ開発にもPythonを採用しています。
・Instagram
InstagramはPythonを用いたウェブアプリフレームワーク「Django」で開発しています。
・Amazon.co.jp
Amazon.co.jpは、ユーザーが検索した情報を基にコンテンツを表示する機能を備えています。Pythonを使ってユーザーニーズを分析し、購買行動につなげています。
プログラミングで自動化を導入するメリット
自動化は、企業と従業員の双方にメリットがあります。では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
「自動化を取り入れるイメージができない」「手間をかける必要があるのか」と疑問を抱く方は、ここで紹介する4つのメリットを見れば、自動化の魅力が分かるでしょう。
労働時間を最適化できる
自動化すると、業務に充てる時間と人員を削減できます。これまで残業して行っていた業務を全て自動化すれば、その分早く退社が可能です。従業員はプライベート時間を確保でき、モチベーションアップも期待できるでしょう。
また、外注していた業務を自社で自動化することで、外注費用を削減できます。
ミスを防止できる
人は、作業時間が長くなるほど疲労が蓄積して、ミスしやすくなります。自動化ツールは、稼働時間が長くても同じ操作が可能です。
例えば、請求書を手入力で作成する際は金額を打ち間違える恐れがありますが、自動化によって大量の請求書でも正確に作成できます。ダブルチェックの時間と手間が省けるのも魅力です。
コア業務に集中できる
単調で時間のかかる作業を自動化すれば、浮いた時間を活用できます。経営に関わるコアな業務や期限が迫っている業務など、優先順位の高い業務に集中できるでしょう。
例えば、営業が担当する顧客の名簿管理は利益に直結する業務ではありません。自動化によって時間をかけずに済めば、商談数や営業戦略を立てる時間が増やせます。
不労所得が期待できる
Pythonを使ってビットコイン・FXなどの自動売買ツールを作れば、不労所得獲得につながります。ただし、Pythonや仮想通貨の知識が必要です。初心者のうちはさまざまな経験を積んで、ツール作成に慣れてから挑戦しましょう。
プログラミング言語「Python」の自動化で注意すること
Pythonには以下のデメリットがあります。
・他のプログラミング言語と比べると処理が遅い
処理速度が遅いのは、プログラム実行時に1行ずつ機械語に変換しながら実行するインタプリタ方式であるためです。
・インデント(空白)が必要
コード文頭にインデントを挿入しなければなりません。「インデントがない」「位置がずれている」といったミスはエラーにつながり、修正の手間がかかります。
・日本語の情報やサポートが少ない
国内でもPythonに関する書籍やウェブサイトは増えているものの、翻訳が必要なケースもあります。
・プログラミングの基礎知識が身に付きづらい
さまざまなライブラリを使って簡単にシステムを構築できますが、意味を理解しなくても動かせるともいえます。
・スマートフォンアプリやデスクトップアプリの開発には適さない
Pythonには主要ライブラリがそろっていないことから、他のプログラミング言語を使う傾向があります。
Python以外の自動化プログラミング言語と自動化ツール
プログラミング言語を習得する自信がない方は、プログラミング言語を使わずに自動化できるツールを試しましょう。
PythonはGoogle関連にも対応できますが、API連携が必要です。Googleアカウントがあれば、無料で利用可能なGoogle Apps Scriptがおすすめです。ここからは、Python以外のプログラミング言語と自動化ツールを紹介します。
Excelマクロ
Excelマクロは、Excelのさまざまな操作を自動化できる機能です。高度なプログラミングの知識がなくとも利用できます。Excelマクロを記録するには、Excelの操作を実行し、その内容を保存するだけです。
高い実用性を求める場合、VBAを利用します。VBAは、VBAコードを記述し、マクロの記録内容を微調整できます。
Google Apps Script
Google Apps Scriptは、Googleが提供するプログラミング言語です。文法は、JavaScriptをベースとしています。GoogleスプレッドシートやGmail、Googleドライブ、GoogleカレンダーといったさまざまなGoogleアプリの自動化が可能です。
Chatwork、LINE、Slack、Twitterなど、APIを公開しているサービスとも連携できます。
UiPath
UiPath(ユーアイパス)は、ルーマニアで創業したDeskOver社(UiPath社の前身)が開発した自動化ツールです。自動化ロボットを開発する「UiPath Studio」、ロボットを管理する「UiPath Orchestrator」、ロボットを実行する「UiPath Robot」を備えています。
複数のアプリケーションに対応していることが特徴です。日本国内では、製造・インフラ・ヘルスケア・通信など幅広い業界で使われています。
Automator
Automator(オートメーター)は、Mac搭載のツールです。ファイル名の一括変更や特定のウェブサイトにある画像の検索・保存・リサイズなど、パソコンにおける繰り返し作業や人では時間のかかる作業を自動化します。コーディングは必要ありません。
音声入力コマンドもあり、特定ワードでのパソコン操作も可能です。
業務の自動化はUMWELTの導入が最適!
Pythonにかかわらず、どのようなプログラミング言語でも、習得してから業務に生かすまでにはある程度の時間がかかります。できるだけ早く業務の自動化を実現したい企業様には、TRYETINGの『UMWELT』がおすすめです。
ここでは、UMWELTの特徴と企業の成功事例を紹介します。
知識がなくても自動化が導入できる
UMWELTは、在庫管理・需要予測・自動発注・自動シフト作成などの機能を備えたAIツールです。ノーコードAIのため、プログラミング言語など難しい知識は必要ありません。日常業務で扱うExcelデータを基に、アルゴリズムを組み合わせるだけで各機能が利用できます。
UMWELT導入後は、「アルゴリズムの組み合わせ方が分からない」「データに欠損値があって対処方法が知りたい」という場合も、カスタマーサクセスが解決までサポートするため安心です。
UMWELTの成功事例
株式会社ASNOVA様は、くさび式足場など仮設機材のレンタルや販売事業を展開している企業です。特定の担当者が過去の実績を基に予測数値を算出しており、属人化と適正在庫管理の課題を抱えていました。
UMWELTのテスト運用開始後、9か月ほどでレンタル機材の適切な量の予測に成功しています。予測精度が上がったことで失注も抑えられ、レンタル機材の稼働率も例年より大幅アップしました。今後は、需要予測の精度をさらに高め、管理コスト削減に取り組む方針です。
(参考: 『【ASNOVA様】UMWELT活用事例|需要予測を自動化して、無駄な在庫を減らして管理コストを削減|TRYETING』)
まとめ
Pythonはプログラミング言語の中でも分かりやすく、実用性や拡張性を兼ね備えているため、初心者におすすめのプログラミング言語です。業務効率化や人為的ミス削減といったメリットがある一方、プログラミングの基礎を習得しづらいというデメリットもあります。
プログラミングの知識を身に付けるには時間が必要です。日々忙しい業務の中で効率良く自動化を取り入れるなら、UMWELTをおすすめします。UMWELTは、プログラミング言語を使わずに需要予測や在庫管理ができるツールです。お気軽にお問い合わせください。
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