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もはや金融業界にAIは必須?導入のメリットと活用事例を詳しく解説
目次
多くの業界が次々とAIを取り入れる動きを見せる中、金融業界も例外ではありません。しかし、AIでどのようなことができるのか、AI導入に関する悩みをどこに相談したらよいかが分からない方もいるのではないでしょうか。
金融業界のDXを成功させるためには、誰でも使えるAIツールの導入がポイントです。
この記事では、AI活用の基礎知識・メリット・金融業界別の事例を解説し、AI導入のポイントであるノーコードAIを紹介します。最後まで読み、自社のDXに役立ててください。
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ノーコードAIツールUMWELT紹介ページ(活用事例あり)
金融業界のAI活用が必要となった理由
インターネットの普及が進み、金融業界も影響を受けて大きく変化しています。顧客はスマートフォンを活用し、効率的な銀行サービスを求めるようになりました。
日本企業のAI活用はまだ始まったばかりですが、金融業界ではAIの導入が進んでいます。金融業界のAI活用が必要になった理由を以下で解説します。
インターネットの普及
インターネットの普及により、消費者は銀行をいつでもどこでも利用できるようになりました。全国銀行協会の「よりよい銀行づくりのためのアンケート(報告書)」によれば、銀行の窓口利用率は2015年から2021年まで減少し続けています。
一方、ATMの使用率は96.9%と高い水準に達し、ATMが銀行窓口の代わりとして普及していることが明らかです。また、スマートフォンを利用したバンキングサービスの利用率は、2018年の調査から14.7%上昇し、2021年で35.5%になりました。
インターネットの普及がもたらす金融業界の変化に対応するため、AI活用は今後ますます重要となっていくでしょう。
AI導入の現状
日本のAI導入状況は、中国・米国・欧州の主要国に比べて遅れています。
2018年に行われたボストンコンサルティンググループの調査では、日本を含む7カ国の企業でのAI導入の状況を比較しています。この調査でのAI活用企業の割合を見ると、日本は低い水準です。
矢野経済研究所の2018年調査では、日本企業515社中、AI導入企業は2.9%で、15%が今後取り組む予定がないと答えました。業界別の分析では、金融業がAI導入企業の割合が最も高く、12.5%の企業がすでにAI技術を導入しています。
日本企業のAI導入はまだ初期段階であり、特に金融業が先行してAI技術を活用していることが分かります。
AI活用で得られる金融業界での5つのメリット
AI技術の進化は金融業界にも変革をもたらしており、顧客へのサービス提供に大きな影響を及ぼしています。AI活用は、金融企業にとってどのようなメリットがあるのか、ここでは代表的な5つのメリットを紹介します。
審査の制度やスピードの向上
金融業界では多様な業務があります。特に融資審査は、複数の手続きが必要で、時間がかかる業務です。そこで、審査スピードの向上を目指してAI活用が進められており、融資審査の効率化が実現されつつあります。
AI技術の導入により、決算書だけでなく銀行が持つ入出金履歴など豊富な情報を考慮し、より迅速な融資条件の提示が可能になりました。AI活用で、審査の精度とスピードが向上し、金融サービスの効率化が実現されています。
顧客価値の創造
金融業界では、差別化要素が弱まる中で新たな顧客価値の創造が求められています。顧客価値を創造するためには、顧客ロイヤリティの新たな方策と、日常の取引を自動化する自律的な金融運用が重要です。
AIの活用例として、自動投資アドバイスサービスのロボアドバイザーがあります。投資家の目標に応じて、資産配分の提案が可能です。主にインターネット上で提供され、手軽に投資管理を行えます。
売り上げアップ
日本銀行によるマイナス金利導入後、銀行の収益低迷が続いています。売り上げを上げるには経費削減が効果的ですが、業務を効率化させることも重要です。AIの活用は、売り上げアップと業務の効率化が期待できます。
例えば、問い合わせ対応です。従業員向けFAQをチャットポットに統合すると簡単なアクセスができるようになり、問い合わせ対応の回数が減ります。その結果、人件費削減と同時に重要な業務への集中が可能です。
また、窓口業務の一部をAIに任せることで従業員の負担も軽減し、人手不足の時間帯でも適切な対応ができるようになります。
AI活用は、顧客満足度の向上につながるのはもちろん、結果的に売り上げアップに貢献します。
セキュリティー管理の強化
デジタル技術の普及に伴い、企業を狙ったサイバー攻撃が増えています。金融機関もサイバー攻撃を受けた事例があり、対策が求められています。
セキュリティー対策のAI活用例は、不正検出システムです。人間の監視が必要だった領域でも、AIが自動的に監視を行います。さらに、AIによる監視は人間が起こす見落としを防ぎ、リスク管理や検出精度の向上も期待できます。
また、AIは学習能力があり、検出精度を継続的に向上できることが魅力です。進化し続けるサイバー攻撃に対しても、高い対応力を持ちます。サイバー攻撃がますます厳しくなる中で、AIによるセキュリティー管理の強化は大きなメリットとなります。
金融市場動向の予測
AIは、過去のデータを基に未来を見通す予測分析の領域に優れています。AIを活用すれば顧客のニーズや求めるサービスの種類をあらかじめ把握でき、効果的なプロモーション戦略が実現します。
金融・保険業界ではビッグデータと外部データから需要予測し、新たなイノベーション(仕組み・サービス・ビジネスモデル)の創出が可能です。
例えば、顧客データを分析し、保険商品を提案する際に利用されます。さらに、類似の株価動向を持つ企業をグループ化して、最適なサービスを提供する取り組みでも、ビッグデータが活用されています。
金融業界別のAIを活用した事例
金融業界のAI活用は急速に進んでおり、さまざまな分野で劇的な変化が見られています。AIは、金融業界のあらゆるセクターで新しい価値を創造し、業務の効率化をもたらしています。
AI技術でどのような可能性が広がっているのでしょうか。金融業界でのAI活用事例を紹介します。
銀行業界の場合
銀行のAI活用事例を紹介します。
・返済遅延の可能性がある人を深層学習AIで予測
・AI文字認証で専門的な文書を校閲・校正する負担を軽減
・投資とローンリスク可視化による資産形成支援
・AIとRPAでコンプライアンス業務の時間削減
・高精度クレジットカード審査による不正防止
・不正検知の効率化
・業況変化検知システムでの与信管理
・AI-OCRによる帳票の効率的な読み取り
銀行業界では、AIの導入により、不正送金の防止などのセキュリティー強化(不正検知)・融資業務の効率化(審査)・店舗の人員削減・営業時間外のサービスが実現できます。また、チャットポットを活用すれば営業時間外のサポートができ、顧客の問題解決の手助けになります。
保険業界の場合
保険業界のAI活用事例を紹介します。
・保険金評価の効率アップ
・詐欺的な請求の検出
・自動車事故の状況自動生成
・事故状況に基づく保険金支払いの可否判断
・生損保が一体になったおすすめプランの提案
・お問い合わせへの対応
AI技術の導入により、顧客のニーズに基づいて最適な保険プランを提案できるようになります。顧客は自分に適した保険商品を見つけやすくなり、保険会社はよりターゲットに合った商品を効果的に販売できるようになります。また、業務プロセスの効率化にもつながり、保険会社の業務負荷の軽減が可能になるでしょう。
AIを用いた金融業界DXでの課題と導入ポイント
金融業界は長年にわたる取引実績など、膨大な量のデータを保有しており、データ活用が業界のDXの鍵です。このように、業務効率化を実現する前に知っておくべき課題が存在します。
金融業界でのDXの課題と、AIを導入する際のポイントを解説します。
課題はレガシーシステム
レガシーシステムとは、古い技術に基づいたシステムです。変化に対応するのが難しく、新しいシステムとの互換性が低いことが特徴です。DXレポートによると、9割を超える金融企業がレガシーシステムを抱えています。金融業界は特に信用性重視のため、新しい取り組みに慎重でシステム更新が進まないのが現状です。
さらに、IT人材不足が深刻で、経済産業省は2025年には約43万人のIT技術者が不足すると予想しています。既存ITシステムの老朽化も2025年に重なると推測されているため、金融業界の停滞が日本経済に大きな影響を与えると予想されます。
金融業界はIT化を速やかに進めることが重要であり、将来的な打撃を回避するために対策を講じましょう。
AIリテラシーを身に付けDXに臨む
AIリテラシーとは、AIの基本的な理解と、AI技術を適切に活用する力を持つことです。
現代社会では大量のデータを効果的に活用し、新しい顧客体験を提供するニーズが高まっています。そのため、AIは高度な分析能力を持つ一方で、専門性が高い技術でもあります。また、金融業界の事務処理システムには古いプログラミング言語(COBOLやFORTRANなど)が多用されており、技術の継承が難しい状況です。
AIを導入するだけでのDXは難しく、AI技術を利用できるAIリテラシーを身に付けることがDXを成功させるポイントです。
誰でも使えるAIツールを導入する
DXを成功させるためには、AIを効果的に活用できるIT人材が不可欠です。しかし、IT人材を育成するには時間とコストがかかります。また、専門知識を身に付けさせるだけでなく実践的な経験も必要で、適切なトレーニング環境の整備も求められます。
IT人材育成の問題を解決するのがAIツールの導入です。人材育成の時間と労力を削減でき、さらに人間では扱いきれない大量のデータを利用して高い精度の予測を実現できます。
金融業界のAI導入におすすめするノーコードAI『UMWELT』の特徴
金融業界ではAI技術の導入が今後ますます重要となります。しかし、レガシーシステムへの対応とIT人材の育成など課題もあります。そこで、金融業界のAI導入におすすめなのがノーコードAIです。
TRYETINGが開発した『UMWELT』は、膨大なデータ分析や専門知識を必要とせず、迅速に導入できます。
UMWELT独自の特徴と魅力を紹介します。
ノーコードAIだから誰でも使える
ノーコードAIとは、プログラミングの専門知識がなくてもAI開発が可能なツールで、現代のITエンジニア不足の状況下で注目されている開発手法のひとつです。コンピュータの基本ソフトウエア操作ができるだけのスキルを持っていれば、AI開発が手軽に行えます。
ノーコードAIは、データの収集・処理を自動化できるため、手間をかけずに効率的にAI開発が進められます。また、プログラミングが不要で、機械学習を簡単に実現できるのも魅力です。ノーコードAIのUMWELTなら、誰でも手軽にAIを利用できます。
さまざまな業務に対応した機能を搭載
UMWELTは、データを簡単に取り込み、自動で分析や機械学習を行います。さらに、Excelからデータを自動で取得し、指定された手順に従って計算を実行して結果を書き込みます。作業の効率化とデータ活用が向上し、さまざまな業界での応用が可能です。
また、自社システムとの連携が可能で、データの表示や他のシステムとのつながりが簡単にできます。
まとめ
金融業界のAI導入で、業務の効率化と売り上げアップ、セキュリティーの強化などが期待でき、企業にも顧客サービスにも大きなメリットがあります。しかし、レガシーシステムやIT人材の不足などの課題があり、DXが難しい状況にあります。
金融業界のDX推進をスムーズにするのが、TRYETINGのUMWELTです。専門知識がなくても使え、迅速にAIを導入できます。セキュリティ対応プランもありますので、ぜひお問合せください。
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