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農業の自動化で得られるメリットは大きい!AIを活用する事例も紹介

農業 自動化

日本の農業は従事者の高齢化が進み、生産性の向上が急務な分野のひとつです。そのため、自動化やAIの導入を検討している事業者様も多いのではないでしょうか。

自動化やAIなどの技術は生産性の向上に役立つと期待されていますが、その導入には課題も多く存在します。

この記事では、自動化のメリットとデメリット、導入事例を紹介します。最後までご覧になれば、自動化やAIの基本から導入検討方法までをイメージできるようになるでしょう。

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自動化は近未来のスマート農業に欠かせない


農業の危機的な状況を背景に、日本政府も農業の維持・発展に向けてスマート農業化を推進しています。そのスマート農業に欠かせないのが、農作業の自動化です。高齢化する人材のサポートに加えて、生産効率を向上させるさまざまな取り組みが行われています。

農業の現状と、今後自動化によって達成したいスマート農業とは何かを解説します。

農業の現状

日本の農業従事者は、高齢化や働き方の多様化によって減少の一途をたどっています。その結果、現在の農業の大部分が高齢の従事者によって支えられている状況です。

農業を専業とする基幹的農業従事者の数は、2020年時点で約136万人となり、2015年の175万人から5年間で22%も減少しています。また基幹的農業従事者のうち、70%は65歳以上の高齢者が占めており、今後数年間でかなりの数の人員不足に陥ることが危惧されています。

自動化によってスマート農業が進む

人間が行っている作業を機械によって自動化できれば、農作業の省力化を図れます。また、ドローンで田畑を上空から撮影して作物の生育状況をモニターし、追肥の必要性を判断するなど、品質向上をサポートすることも可能です。

既存作業の自動化を図ることでスマート農業化が進み、作業の効率化や作物の高品質化を達成できます。

農業の自動化でどのようなメリットが得られる?


農作業を自動化する直接的な目的は作業の効率化ですが、効率化することでどのようなメリットを享受できるのでしょうか。

これまで手作業で行ってきた作業を機械に置き換えることには、主に3つのメリットがあります。そして、農業事業者の発展に大きく役立つ可能性を秘めています。

経験や勘に頼っていた作業を可視化できる

手作業で行ってきた農作業を自動化すると、従事者の個人的な経験や勘に頼っていたさまざまな要素を可視化できます。水やりのタイミングやその量など、従事者個人が持つ長年の経験則は、後継者に伝承することが困難です。

自動化によって生育に必要なプロセスをひとつひとつ可視化できれば、最適な生育条件を発見できる可能性もあります。

生産効率アップにつながる

機械による自動化は、農業の規模をスケールアップできることを意味します。例えば、機械の数を増やすとその分だけ作業スピードは速くなり、生産効率も向上するでしょう。

機械は人間とは違い、無休での作業が可能です。人間が働きにくい夜間でも効率的に作業する機械が開発されています。

作物の品質をアップできる

土壌や作物の状態を随時チェックすることも重要な作業です。しかし、農地が広く作物の量が多いほど、土壌測定や生育状況の確認を適切なタイミングで実施することが困難です。

センサーなどを用いて環境や生育状況を自動で取得し、そのデータを解析すると、品質向上につながります。マニュアルでの測定や観察よりも、定量的で信頼性の高い情報を得られるでしょう。

農業に自動化を取り入れるデメリット


自動化を達成するための機器やシステムの導入には、主要な課題が3つあります。

比較的小規模で高齢従事者の場合には、これらのハードルはかなり高いものとなりますが、大規模で若い人材を採用しやすい事業者様ほど難易度は下がるでしょう。

これらの課題を解決できれば、あらゆる規模の農業事業者にとって自動化は大きなメリットとなります。

データ入力や分析能力が必要

スマート農業を推進するには、デジタルデバイスの操作やデータの分析・判断など、これまで必要なかった知識やスキルが要求されます。

しかし、IT機器になじみの薄い高齢者の多い農業では、デジタル技術への理解不足が大きな問題です。簡便に操作できるインターフェースは、自動化の推進に重要な要素となります。

導入コストが必要

新しいシステムの導入には、どうしても初期投資が必要です。大規模な農場ほど自動化のメリットは出やすい一方で、初期費用は高額になります。

システムを農場に適した仕様にカスタマイズする場合や、導入後もセンサーなどの最適化が必要な場合は、より多くのコストがかかってしまいます。

資格が必要

上空からの撮影や農薬散布でドローンを利用するケースが増えていますが、その操縦には資格が必要です。

農地の状況や天候に合わせた操作が必要で、地形や状況に応じた完全自動化は実現できていません。そのため、現時点では人間によるドローンの操作が必要です。

農業の自動化例を紹介【国内・米国】


これまでに実績を挙げている自動化の具体的な事例を4つ紹介します。稲作や野菜、果物など日本の代表的な農業の事例に加え、広大な敷地で栽培されるのが一般的な米国のドローン利用の事例です。

どの事例も作業に適した機械や技術を導入することで、コスト削減や単位面積当たりの収量アップなどの成果を達成しています。

水田の水管理システム導入

個人経営の稲作では、水田の水管理が負担の大きい作業のひとつです。水田の水量確認のため普段は何度も現地に見回りに行きますが、水管理システムの導入によりタブレット上で確認できるようにした事例があります。

導入の結果、見回り回数が55回から30回に減り、移動時間も13時間から6.5時間まで半減しました。そして水管理の適正化によって単収が向上し、システム導入コストを差し引いても所得は増加しています。

ドローン導入による生育診断

北海道のネギ農家では、撮影用ドローンを用いて生育のむらを改善し、製品率を向上させる取り組みを行っています。

まず、現状を把握するために可視光カメラで上空から農地全体を撮影し、その画像を解析して生育状況を可視化します。そして、むらのある地点とない地点の土壌を採取して化学分析をしたところ、原因が土のpHの差にあることが判明しました。

そこで、石灰資材の使用量を場所によって調整することにより、生育むらを軽減させることに成功しています。

ロボット草刈機による省力化・無人化

リンゴ農園の除草作業は、夏の炎天下での作業となるため労働者の大きな負担となっていました。そこでロボット草刈機を導入し、農園の草刈りを省力化する実験が行われました。

ロボットはワイヤーで囲われたエリア内を自由に移動し、バッテリー残量が少なくなると自らステーションに戻って充電します。ある農園では、試験的に5台導入した結果、1年間の除草に費やす時間が20分の1にまで削減されました。

広大な土地もカバーできるドローンを導入

日本よりも広大な敷地で農業を行う米国は、スマート農業の取り組みもいち早く開始しました。例えば農業用ドローンは、農薬散布や画像を撮影するだけでなく、生育管理に必要な情報を瞬時に取得できます。

また、通常の可視光だけでなく近赤外光も利用し、作物の生育や栄養状態を把握すると同時に、害虫や病気の影響を自動検出できるものも開発されました。

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農業の自動化に関するデジタル技術


自動化の実現のために利用されるデジタル技術は多岐にわたります。実際にそれら全てを熟知する必要はありませんが、主要な技術や用語を理解しておきましょう。

近年、農業だけでなく他の領域でもデジタル化や自動化が推進されていることもあり、下記はメディアなどで頻繁に取り上げられています。今後は農業分野でも目にすることが多くなるでしょう。

IoT

IoTはInternet of Thingsの略称です。インターネットの普及により、スマートフォンやパソコンだけでなくあらゆるものがインターネットに接続できるようになりました。

農業分野では、さまざまなセンサーをインターネットにつなぐことによって気温や湿度、降雨状況といった観測データを得られます。これらは「ビッグデータ」として今後に活用できます。

ロボット技術

人間の作業を代替できるのは農業用ロボットです。ロボットには、大きく分けて自動化されたトラクターと、収穫用のロボットの2種類があります。

GPSを用いてトラクターを指定通りに自動運転させることは、すでに多くの農地で導入済みです。収穫用のロボットは、野菜や果物の色や形をカメラで捉え、AIによる判定によって最適なタイミングでの収穫を可能にします。人間が目で見て判断するよりも素早く正確に見分けることが可能です。

ドローン

農業用のドローンは、幅広い活動に適用できます。生育状況の監視や病気の発見、農薬散布など、生産性向上と品質向上のどちらにも役に立つ便利なツールです。

また移動可能な距離も広く瞬時に移動できるため、台風通過後の迅速な状況把握などにも活用できます。ただし、操縦には資格が必要なドローンもあり、導入の際には注意が必要です。

リモートセンシング

IoTインターネットが発展した現在では、遠隔で操作やデータ取得が可能なリモートセンシングの有用性が高まっており、農業分野でも活用が進んでいます。

広大な農地の移動時間や労力の削減、悪天候時の迅速な情報収集、ロボットやドローンへの作業指示など、業務効率化や情報把握には欠かせません。

AI

AI(Artificial Intelligence)は、50年以上も前から研究が進められている技術です。しかし近年のIT技術の発展に伴い、実装が一気に加速しました。

AIといってもその中身はさまざまで、実際にAIが何をしているのかを理解するのは専門家でなければ困難です。しかし生産性の向上に向けてAIを導入する企業は拡大を続けています。

農業の自動化の幅を広げるためにはAIが不可欠

生産性の向上には機械による自動化が有効です。しかし機械はプログラムされた作業を繰り返すことしかできません。単純作業は得意ですが、感覚で判断するような作業には不向きです。

収穫ロボットを例に挙げると、人間は作物の大きさや形状、色で収穫時期を判断しますが、機械は細かい差を判別できません。そのため、未熟な作物を収穫してしまい出荷基準を満たさないなどのロスにつながります。

そこで機械をサポートするのがAI技術です。AIは常に学習を繰り返し、正確に適した収穫時期を判断できます。生産性の向上と製品率の向上を、同時に達成できます。

AIで需要予測ができる『UMWELT』をご紹介


AIは農業の生産性を向上させる有用な技術ですが、その導入は容易ではありません。導入後も継続的な改善が必須で、期待する成果を出すまでには長い期間を要する場合もあります。

AIに興味がある一方、デジタル技術の知識に不安を抱える事業者様におすすめなのが、TRYETINGの『UMWELT』です。ここではUMWELTの特徴を紹介します。

ノーコードAIだから操作が簡単

UMWELTの特徴は、データ処理やAIに慣れていなくても操作が可能な点です。AIを導入する際には入力するデータの前処理やAIモデルの評価など、専門的な知識が必要な作業が必要です。

UMWELTはこの部分をノーコードで行えるように設計されており、必要となるアルゴリズムを組み合わせるだけで、業務効率化を達成できます。

もちろん導入後も分からない点や疑問が生じるため、必要なサポートを受けられます。

導入後のサポート体制も整っている

AIは事業者に多くのメリットをもたらしてくれる技術ですが、実際の効果を出すまでには困難が伴います。すぐに操作に慣れるのは難しいでしょう。

そのため、導入時にはサービスプロバイダによるサポートが欠かせません。UMWELTの導入では専門家によるサポートがあり、AI導入で達成したい目標実現に向けて最適なソリューションを提供します。

まとめ

自動化による農作業の効率化や作物の高品質化は、単に人材不足を解消するだけでなく製品の付加価値向上をもたらし、収益性改善にも役立ちます。

しかし、AIなどの技術を専門性のない従事者が使いこなすことは短期的には困難です。特にデジタルへのなじみの薄い高齢者にとって、新しい技術を理解するには高い障壁があります。

そのような場面において、初心者でも使いやすいUMWELTは最適なソリューションです。ご興味がある事業者様はぜひご相談ください。

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