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IT化の意味やメリット・デメリットは?進め方のポイントもご紹介します
目次
業務効率化や生産性の向上を目的として行われるIT化は、労働力不足や働き方改革などが企業の課題となっている近年、注目のトピックスのひとつです。DXを実現するためには、身近な業務やサービスをデジタル化するIT化が必要不可欠です。
そこで本記事では、IT化の意味やメリット・デメリット、進め方のポイントなどについて解説します。
▼更にDXについて詳しく知るには?
DXとはどのようなもの?導入が求められる理由やメリット・デメリットを解説
▼社内のデータをAI化するには?
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IT化とはどういう意味?
近年の企業運営にはIT化が重要であるとよく言われますが、「IT化」とは具体的にどのような意味なのか、掴みかねているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、まずはIT化の意味とDX・デジタル化・ICT化との違いについて詳しく解説します。
これからIT化に取り組みたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
IT化の意味
IT化とは、デジタル技術を活用して業務効率化を行うことを指します。例えば、毎朝会議室に集まって進捗状況を共有していたところを、ビジネスチャット上で伝達して会議の時間を削減するなどの取り組みは、IT化の一例です。
また、従来は紙で作成していた日報や報告書を取り止め、SFAを導入してシステム上で日報入力を行って業務効率化をはかるなどの取り組みも、IT化に含まれます。
DX化との違い
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用してビジネスモデルや企業風土の変革をはかり、市場における他社への競争力を確保・向上することを指します。
例えばAIを活用して交通状況を予測し、最適なタイミングでタクシーの配車を行うことで、企業側のコスト削減や業務効率化と顧客側の満足度向上を同時にはかる取り組みは、DXの一例といえます。
DXが「企業全体のビジネスモデルの変革」を目的としたものなら、IT化による業務効率化や生産性の向上は、DX化を実現するための手段のひとつといえるでしょう。
デジタル化との違い
デジタル化とは、「日頃から利用している仕組みやサービスに、デジタル体験を付加すること。または、アナログ運用の一部をデジタルで代替すること」です。
例えば、これまで直接顧客のもとに足を運んで対面で進めていた商談の一部を、Web会議ツールを活用して遠隔でも行えるようにするのは「デジタル化」に相当します。また、紙で申請していた稟議書をワークフローシステムに切り替えるなども、デジタル化のひとつです。
ICT化との違い
IT化とICT化は同じ意味で使われることも多い言葉ですが、厳密には少し違いがあります。「IT」とは、デジタル機器や技術そのものを指しています。ハードウェア、ソフトウェア、インフラなどが該当します。
一方の「ICT」は、デジタル機器や技術を活用して情報を伝達する「方法」を指す言葉です。教育現場や医療現場などでデジタル技術を活用する方法を示す言葉が、ICTに該当します。また、経済産業省では「IT」、総務省では「ICT」という言葉が使われます。
IT化をする6つのメリット
IT化を行うことで、手間のかかる作業の自動化や人手不足の解消など、さまざまなメリットが期待できます。ここでは、IT化を行う6つのメリットについて詳しく解説します。
手間のかかる作業の自動化ができる
IT化によって、手間のかかる作業の自動化を実現できます。これまで人の手で行っていた業務をデジタル技術で代替させることで、業務の効率化や生産性の向上をはかれます。
IT化で業務効率化や生産性の向上を達成できれば、人件費をはじめとしたコスト削減も期待できます。
人手不足を解消できる
近年では、少子高齢化によって生産年齢人口が減少しており、人手不足が深刻化しています。このような人手不足も、IT化によって解消に近づきます。
人手不足で業務が滞りがちだったり、業務拡大をしたいと思っていても展開が難しかったりする現場は、IT化を進めることで問題を解消できる可能性が高まります。
情報の管理や共有が容易になる
IT化は、情報の管理や共有を容易にする効果も期待できます。従来のアナログな運用方法においては、紙による情報管理が一般的でした。稟議書や契約書、日報・報告書など、あらゆる情報媒体は紙で管理されており、オフィスなどにまとめて保管されるのが当たり前でした。
しかし、IT化によってシステム上にこれらの情報媒体を集約すれば、オフィスにいなくてもさまざまな情報を気軽に閲覧・共有することができます。
リモートワークに対応できる
IT化によって、リモートワークへの対応もスムーズになります。
そもそもリモートワークを実現するためには、社内のデータを外部から閲覧するためのシステム導入や、セキュリティが守られたネットワーク環境の整備が必要不可欠です。そのため、リモートワークを導入したいと考えている現場においては、IT化が必須とも言えます。
これからリモートワークの導入を検討しているのであれば、まずは社内のIT化を推し進めるところから始めることをおすすめします。
データ分析に基づいた経営や事業戦略が行える
IT化によってシステムを導入し、データを一箇所に集約できる環境が整えば、データ分析に基づいた経営や事業戦略が行えるようになります。
従来のアナログなデータ管理では、社内のさまざまなデータを一箇所に集約するために膨大な手間と時間がかかっていました。しかし、システムを導入してデータの集約・分析・保管が自動的にできるようになれば、人間が一からデータを集約する手間がなくなり、データを経営や事業戦略に活かすためのハードルを大きく下げられます。
DXを推進できる
DXを推進できることも、IT化のメリットです。
前述のように、IT化はDXを実現するための手段のひとつです。DXのゴールは「デジタル技術を活用して、自社のビジネスモデルや企業風土を変革し、他社に対する競争力を高めること」にあります。
したがって、自社のビジネスモデルや企業風土を変革するためには、社内のアナログな業務を一つひとつIT化していき、アナログ頼りの企業風土を変革して、DXを実現することが求められるのです。
IT化を進める4つの工程
IT化を進める際は、一般的に次の4つの工程に沿って取り組みます。
1.自社の課題を明確化する
IT化を進める際は、最初に自社の課題を明確化することが大切です。自社の課題が明らかになっていないと、社内のどの業務をIT化すれば業務効率化や生産性の向上を実現できるのかが分からないためです。
自社の課題を明確化することで、どのようなシステムを導入すれば良いのかが明確になり、IT化の方向性が定まります。
2.IT化を進める範囲を決める
自社の課題を明確化できたら、IT化を進める範囲を決めましょう。IT化の範囲を決める際は、「人間が引き続き取り組む部分」と「システムで自動化する部分」を切り分ける作業が必要になります。
まずは自社の現状の業務を細かくリストアップして、IT化する業務としない業務を振り分けます。結果的にIT化することが決まった業務に対して、具体的なIT化の方法を検討していきます。
3.IT化の方法を決めて導入する
IT化を進める範囲を決め、IT化する業務が明らかになったら、それらの業務をどのようにIT化するのかを決める必要があります。システムを導入する場合は、いくつかのシステムを比較・選定して、導入後の具体的な運用フローも決めていかなければなりません。
システムを選定する際は、自社の課題を解決できる機能を持ったものを、予算とのバランスを考慮しながら検討することが大切です。
4.フィードバックを確認しながらIT化を進める
IT化の方法が決まったら、実際に選定したシステムを導入し、運用を開始します。運用を開始した後は定期的に効果測定を行い、改善策を反映して、より良い運用方法を模索することが求められます。
最初は限定的な部門などで導入して、フィードバックを反映しながら改善を重ね、次第に全社へ拡大していくスモールスタートがおすすめです。
IT化を進めるために!心がけるべきポイントは?
IT化を進める上で重要なこととして、社内の理解や協力を得ることや、段階的にIT化を進めること、支援機関や専門家の力を借りることなどが挙げられます。また、補助金や補助事業を活用することで、予算が限られていてもIT化を進められます。
ここでは、IT化を進めるために心がけたい4つのポイントを解説します。
社内の理解や協力を得ておく
IT化を進める前に、まずは社内の理解や協力を得ておくことが重要です。IT化は新しいシステムを導入したり、運用を大幅に変更したりすることが予想されるため、社内の理解や協力を得ていないと、現場の反発を招いてしまうおそれがあります。
「なぜIT化が必要なのか」「IT化によって従業員にどのようなメリットがあるのか」を丁寧に説明して理解を得ることで、導入時にも協力を得やすくなり、スムーズにIT化を進められます。
段階的にIT化を進める
前述のように、IT化を進める際はスモールスタートを採用するのがおすすめです。
最初から全社にIT化の範囲を広げてしまうと、導入時になんらかのトラブルが起こった場合に、影響範囲が非常に大きくなってしまいます。最悪の場合は業務が長時間停止して顧客に迷惑をかける結果になり、自社の信用が大きく損なわれる可能性もあるでしょう。
スモールスタートを採用することで、このような事態を避けられるだけでなく、起こったトラブルなどを解消するための改善策を迅速に反映しやすくなるメリットもあります。
支援機関や専門家の力を借りる
IT化を進めていきたいと考えているものの、どのように始めれば良いのか分からない場合は、支援機関や専門家の力を借りるのも方法のひとつです。やみくもにIT化に取り組もうとしても、プロセスに抜け漏れがあったり、見当違いなシステムを導入してしまったりして、IT化が失敗に終わる危険性があります。
支援機関や専門家などのプロの知見を活用することで、自社の現状課題を的確に把握し、IT化において必要なシステムの選定や、運用フローの構築を効率的に行えます。
補助金や補助事業を活用する
IT化が重要であると理解していても、十分な予算を確保できず、なかなかIT化に取り組めないという企業は少なくありません。このような企業においては、行政の補助金や補助事業を活用することをおすすめします。
例えば経済産業省が実施している「IT導入補助金」は、IT化やDXを推進するためのデジタル技術の導入に対して、一定の割合で補助金を受給できる制度です。システムの導入費用だけでなく、クラウドの利用料などにも適用されるため、活用範囲が広い補助金です。
トップページ | IT導入補助金2023
https://www.it-hojo.jp/
IT化についていけない原因と対策方法
IT化を進めようとしていても、ついていけずに結局失敗してしまうという企業は少なくありません。このような企業では、まずIT化についていけない原因を知り、原因に合わせた対策を取る必要があります。
ここでは、IT化についていけない原因や促進ができていない企業の特徴、IT化についていくためにできる企業の対策について解説します。
IT化についていけない原因
IT化についていけない主な原因は、次の通りです。
- IT用語が難しくて理解できない
- ITに触れた経験が少ない
- 最初から無理だと諦めてしまう
- リスクを避けようとして一歩踏み出せない
- これまでのプロセスを変えることが怖い
IT化についていけないと感じる原因の多くは、「ITに慣れていない」ことにあります。アナログな運用が定着している現場では、IT用語が難しいと感じたり、自分には無理だと諦めてしまうケースが数多くあります。
また、導入に失敗したときのリスクを考えると一歩踏み出せなかったり、これまでのプロセスを変えたくないためにIT化できなかったりするケースもあります。
IT化の促進ができていない企業の特徴
IT化の推進ができていない企業の特徴として、下記のようなものが挙げられます。
・時間や資源を無駄にしている
・古いシステムがブラックボックス化されている
・IT人材を確保できていない
IT化が十分に行われていない企業では、アナログな運用が継続されており、多くの時間や資源が無駄になっている可能性が高いです。また、古いシステムが長年運用され続けており、内部を理解している人がいない「ブラックボックス化」も深刻になっています。
加えて、IT化の促進ができていない企業は、IT人材をうまく確保できていない傾向にあります。
IT化についていくためにできる企業の対策
IT化についていくためにできる企業の対策としては、次の4つが考えられます。
- 社員のITリテラシーを高める
- IT化の目的を理解する
- 小規模なIT化を積み重ねる
- プロの専門家に依頼する
社員がITに不慣れな状況を抜け出すためには、社内研修などを積極的に開催し、社員のITリテラシーを高める方法が有効です。また、「なぜIT化が必要なのか」を理解することで、IT化に取り組む意欲を促進できます。
これまでほとんどIT化に取り組んだことがない現場では、小規模なIT化を積み重ねて成功体験を得ることも重要です。どうしても自社だけで難しいと感じる場合は、プロの専門家の力を借りることもおすすめです。
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自社のIT化は、業務効率化や生産性の向上をはかるために重要です。人手不足が深刻化するとともに、働き方改革の重要性が浸透しつつある近年では、企業のIT化の重要性はますます高まっています。
IT化で業務効率化をはかるなら、ノーコード予測AIの「UMWELT」が役立ちます。UMWELTは、「数の予測」を得意とするAIであり、需要予測や在庫管理、自動発注などの、さまざまな予測業務に広く活用できるシステムです。
専門知識を持たない人でも、日常業務に使用しているExcelデータを連携させるだけで、自動的に蓄積されたデータのAI化が可能です。予測業務を手軽に自動化できるUMWELTは、社内のIT化に大きく貢献します。
まとめ
デジタル技術を活用して業務効率化を行うIT化は、DX化やデジタル化、ICT化とは異なるものです。IT化によってデジタル化が進み、デジタル化を進めることによって、DXを実現できます。あらゆる施策の基礎となるIT化の推進は、企業にとって重要です。
ITに不慣れな企業は、ITについていけないとIT化を敬遠しがちです。IT化についていくためには、社員のITリテラシー向上を図りながら、小さな成功体験を積み重ねて、少しずつIT化を推し進めていきましょう。
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