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データマイニングとデータサイエンスとは何なのか?違いや概要を徹底解説
目次
近年「ビッグデータ」が大きな注目を集めており、ビックデータをいかに企業活動に活かしていくかが、あらゆる業界で急務の課題となっています。そこで当記事では、データの取り扱いに関する「データマイニング」と「データサイエンス」に焦点を当て紹介します。
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データ分析とは?分析手法や実施するメリットとおすすめのツールを紹介
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データマイニングとデータサイエンスについて
まずは、データマイニングとデータサイエンスのそれぞれの定義や違いについて見ていきましょう。
データマイニングとは
データマイニングとは、大量のデータを統計学やAIなどの分析手法を駆使して「知識」を見出すための技術です。データマイニングという言葉が示す通り、情報(データ)から有益なものを採掘(マイニング)することを意味します。
データサイエンスとは
データサイエンスとは、統計学・情報工学など、さまざまな領域の手法を用いて有意義なデータを引き出すための研究分野です。データサイエンスは、多くの研究分野の集合体として成り立っており、近年は社会的なニーズが高まったことと相まって、より多くの注目を浴びるようになりました。
データマイニングとデータサイエンスの違い
データサイエンスは、データの取得・蓄積・分析・モデル構築・検証・課題解決までを一気通貫することが求められます。一方、データマイニングは、主にこのステップの中の分析とモデル構築を主な守備範囲としています。
データマイニングの主な手法
データマイニングで用いられる手法の多くは、統計解析で用いられていた手法であり、データマイニングにおいても有用であると考えられています。ここからは、データマイニングの代表的な手法について解説します。
マーケット・バスケット
マーケット・バスケットとは、小売店の販売データから同時に買われることの多い商品を発見する際に使われる手法です。赤ちゃん用のオムツと缶ビールなど、一見関連性が薄いように見えて、実は同時に購入されることの多い商品を可視化することで、効果的な売り場づくりに役立ちます。
クラスタリング
クラスタリングとは、購買データから類似した行動をしている人達をグルーピングし、グループごとに適切な施策を打つ手法です。データの類似性に基づいて分類するため、グループごとに異なるマーケティングを打ち出すことが容易になります。
ロジスティック回帰分析
ロジスティック回帰分析は、いくつかの要因(説明変数)から値の結果(目的変数)が起こる確率を説明・予測できる統計手法です。「ある事象の発生率」を判別する分析方法であることから、さまざまなビジネスシーンでの活用が期待できます。
機械学習
データマイニングは、AIを活用した機械学習を用いるケースもあります。機械学習によるデータ分析では、「Python」や「R」などのプログラム言語がよく使用されます。特にPythonにはデータ分析に便利なライブラリが充実しており、データから法則や関連性を見出す知識発見において有効な言語となります。
データマイニングの実施手順
データマイニングを実施する際は、正しいステップを踏みながら進めることが重要です。ここからは、データマイニングを実行するために必要となる具体的な手順について説明します。
データを収集する
まずは、目的に適したデータを収集します。この際、できるだけ多くのデータを集めることで、有益なデータを見つけやすくなります。
データを加工・整理する
次に、収集したデータを学習に適したかたちに加工・整理します。「ノイズ」と呼ばれる無益な情報や、無関係な情報が多く含まれているとAIでは正しく学習を行えません。そのため、データを整理する際にはノイズを取り除き、必要な情報だけを使って分析するのです。
データを分析する
データの加工・整理が済んだら、上記で紹介したクラスタリングやロジスティック回帰分析、マーケット・バスケットといった手法を用いて、データのパターンの発見やグループ化を行います。
検証・評価を実施する
分析から導き出されたパターンやグループから、何らかのルールや関係性が見つかることもあるでしょう。そういった場合には、発見したルールや関係性を他のデータにも当てはめ、一般論としていえるのか、また、傾向として考えることができるのか検証し、評価します。
データサイエンスの活用例
では、実際にデータサイエンスはどのようにビジネスシーンにおいて活用されているのでしょうか。以下では、データサイエンスの具体的な活用事例を紹介します。
小売業
小売業では、顧客データベースを活用することで、より効果的なキャンペーンの実施や、顧客に対する効果的なオファーに役立ちます。例えば、「いつ」「誰が」「どこで」「何を購入したのか」「他にどのような商品に興味があったのか」といった購買に関連するデータや、市場データ・顧客データなどを紐づけて集積することで、顧客の行動パターンや嗜好性を明確化ができます。そのうえで、購買の可能性の高いターゲットを絞り込めば、顧客の嗜好に応じたクーポン配信など、効果的なマーケティング施策を打ち出せます。
また、SNSの投稿やWeb行動データなどを組み合わせて今後のトレンドを予測することも可能です。これにより、商品需要を正確に予測することができ、確保すべき在庫数を把握し、在庫コントロールを行うことで、売上の拡大と在庫ロスの軽減を同時に期待できます。
金融業
金融業では、過去の株式取引データ・為替データと、世界で起こっているさまざまな経済指標を組み合わせることで株価・為替の予想を行うことができます。
昨今では、銘柄選びだけではなく、売買のタイミングまでAIが予想し、外貨等を自動購入するサービスも台頭し始めており、今後もこのようなサービスはますます普及していく見込みです。
飲食業
近年、飲食業でもデータサイエンスの活用が進められています。実際に、多くの店舗で電子決済や電子ポイントカードが採用されており、顧客ごとの購買行動や来店履歴などを分析できるようになりました。
また、売上が見込めない時期には、食材や人員の最適化を行うことで食品ロスなどのコスト削減を実現できます。売上予測に応じた施策をあらかじめ考えておくことが容易になる点も、飲食業がデータサイエンスを活用するメリットのひとつです。
データサイエンスに役立つスキル
データサイエンティストには、データの収集から活用を通じ、企業の経営課題を解決することが求められます。それを実現するためには「統計解析スキル」「語学力」「ITスキル」の3つのスキルが欠かせません。ここでは、それぞれのスキルが必要な理由について解説します。
統計解析スキル
データサイエンティストは、ビッグデータを扱い分析をするスペシャリストです。そのため、導き出されたデータを元に統計を解析するスキルが必要となります。確率や統計、微分積分、行列といった数学知識は必ず身につけておきましょう。
語学力
ビジネスシーンにおいては、専門知識がない人にもわかりやすくスムーズに分析結果を説明することが求められます。特に、近年は少子高齢化の影響により、日本国内における外国人労働者の雇用が年々増加傾向にあります。取引先や従業員と円滑なコミュニケーションをとるためにも、一定程度の語学力は欠かせないスキルだといえるでしょう。
ITスキル
データを扱うデータサイエンティストは、当然ながらIT全般の知識が必要となります。「データベースの知識」「データを高速処理するためのスキル」「プログラミングスキル」などは業務を遂行するうえで欠かせないスキルであるため、繰り返し学習しておくことをおすすめします。
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まとめ
今回はデータマイニングとデータサイエンスの違いや概要、具体的な活用事例について紹介しました。ビッグデータを扱う環境や手法が発展した現代社会において、データから知見を得る技術は極めて強力な武器になります。ぜひ、本記事を参考にデータマイニングのプロセスをしっかり押さえ、予想精度の向上を図ってみてはいかがでしょうか。
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