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AIについて基礎から学ぶ|AIの歴史や今後の展望を紹介!
目次
近年ではAIを搭載している製品も珍しくなくなり、身近な存在として認知されるようになりました。ビジネスシーンではDXや効率化といった言葉と共に、AIの名前が並べられるようになっています。しかし、AIについてよく知らないという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、AIの基礎知識や活用事例についてご紹介します。AIが今後社会にどのような影響を与えるようになるのかも分かる内容になっていますので、AIについて知りたい方はぜひ参考にしてください。
▼更にAIについて詳しく知るには?
AI(人工知能)とは?導入するメリットと活用例やおすすめのツールを紹介
▼社内のデータをAI化するには?
ノーコードAIツールUMWELT紹介ページ(活用事例あり)
AIとは?
まずはAIの基本的な知識から紹介します。AIという言葉の意味や定義から確認して、AIへの理解を深めていきましょう。ここでは、AIの正式名称や概念について紹介します。AIについて知りたい方はぜひご一読ください。
AIの正式名称
AIはArtificial Intelligenceの略で、ジョン・マッカーシー教授が提唱した概念です。日本語では「人工知能」「人工的な知性」などと訳されています。現代では知的な情報処理システムの分野となっており、ビッグデータの処理などに用いられている技術です。自然の創造物である人間や動物などを指すNatural Intelligenceが対義語となっています。
AIの定義
AIという言葉の生みの親であるジョン・マッカーシー教授の言葉は「知的な機械、特に知的なコンピュータプログラムを作る科学と技術」と紹介されることが多いですが、解釈は研究者によって異なります。以下はAI研究者による定義の一例です。
研究者
定義
中島 秀之
人工的につくられた、知能を持つ実体。あるいはそれをつくろうとすることによって知能自体を研究する分野である
溝口 理一郎
人工的につくった知的な振る舞いをするもの(システム)である
浅田 稔
知能の定義が明確でないので、人工知能を明確に定義できない
山口 高平
人の知的な振る舞いを模倣・支援・超越するための構成的システム
山川 宏
計算機知能のうちで、人間が直接・間接に設計する場合を人工知能と呼んでよいのではないかと思う
西田 豊明
「知能を持つメカ」ないしは「心を持つメカ」である
AI研究の歴史
近年になって急速な発展を遂げたAIですが、一足飛びに現在の成果を得られたわけではありません。AI研究の歴史は古く1950年台から行われていました。ここでは、AI研究の歴史を時系列ごとに紹介します。
第一次 AIブーム
1950年代~1960年代に第一次ブームが起こっています。この時に考案されたアルゴリズムにより「推論」と「探索」が可能になり、迷路の脱出やパズル解きといった知的な問題のタスク処理を得意としました。
しかし対処できたタスクはルールが設定されているものに限られており、ルールが不確かで複雑な計算が求められる現実的な問題には対応できません。当時のAI研究はここが限界で、技術発展が停滞する冬の時代に入ることになります。
第二次 AIブーム
1980年代になると、知識の入力によってAIが賢くなる「エキスパートシステム」の登場で第二次ブームが起こりました。エキスパートシステムは知識表現を重視しており、入力した知識から法則性を学習することで特定領域の質疑応答を可能にしています。
しかしエキスパートシステムには常識やモラルといった概念がなく、熱を下げる方法を聞かれて「殺す」と答えるなど、突飛ともいえる返答を返すケースが多く見られました。膨大な量の「常識というルール」を学ばせるのは難しく、実用的な進化とは言えないままブームは終焉を迎えます。
第三次 AIブーム
2000年代〜現在において、機械学習とディープラーニングの研究の進展によって第三次ブームが起こっています。ビッグデータの普及やコンピュータの性能向上もあって、AI技術は急速に発展を遂げました。
以前のAIは人間がルールを設定しなければタスク処理ができませんでしたが、ディープラーニングによってAI自らがルールを学習して成長できるようになっています。これにより、情報の抽出や音楽・文章の生成技術が普及しました。
AIが得意とする5つの分野
長い時間を掛けて成長してきたAI技術ですが、現在のAIはどのようなことができるのでしょうか。現在のAIは主に5つの分野で活用されています。AIの能力を把握して効果的に活用するために、それぞれの詳細を確認しましょう。
1.画像認識
画像認識は、画像から特徴を抽出して対象を識別する技術です。パターンを認識する技術の一種で、それまでの学習結果から画像に映っているものは何かを判別して推測できるようになります。
ただしAIは人間のような記憶や経験の蓄積はないため、画像の内容を瞬時に判別できるわけではありません。学習データとして大量の画像データを入力し、特徴の類似性から推測することで認識しています。
2.音声認識
画像データと同様に音声データからも言葉を抽出して意味を分類することが可能になりました。話し言葉をテキストに変換したり、機器に音声でコマンド入力したり、話している人を識別したりといった利用方法があります。
音声認識の精度向上は機械音声が自然な発音で話せるようになっていることにも貢献しており、AI搭載機器とのスムーズな相互認識にも役立っています。
3.言語識別
言語識別は、話し言葉ではなくテキストを読解する技術を指します。文字が読めたとしても文章を理解できるかはまた別の話で、以前は文脈を読んで自然な読解するのは難しいとされていました。
現在は機械学習によって自然言語処理技術が発達し、文章の意味を正しく把握できるようになってきました。文章を理解するのではなく、データをもとに分析・推測するという、人間とは異なるアプローチで文章の識別を実現しています。
4.制御
画像、音声、言語識別技術を組み合わせることで、機器を制御する技術です。音声入力で自動車の機能を操作したり、質問という形でスマートスピーカーに情報検索させたりといった利用法が広く普及しています。
音声をインターフェースにすることでノールックの制御が可能となり、いつ問いかけても応えてくれるアシスタントがいるような利便性を体験できます。視力が弱い方や手先が不自由な方も手軽に利用できる点も大きなメリットです。
5.予測
入力したデータを用いて、AIが未来の事象の発生や数値を予測する機能です。機械の故障確立や病気の発祥確立、商品の需要、来店者数、株価などを対象にするのが主な用途となっています。
機械学習が発達したことで格段に精度が向上し、さまざまな分野の企業に導入されるようになりました。DX推進の流れも手伝って、生産現場や小売店舗などでAIを用いた予測ツールが活用されています。
身近にあるAIの活用事例
現在AIはどのようなところで使われているかご存知でしょうか。実感がわかない方も多いかもしれませんが、AIは私たちの身近にあり、快適な生活を支えてくれています。私たちの日常にどのようなAIの活用方法があるのか、3つの事例を挙げて解説していきます。
顔認証ゲート
顔認証ゲートは空港などに配備されているセキュリティゲートです。旅券のICチップに登録された顔画像と顔認証ゲートのカメラで撮影した画像を照らし合わせて、本人確認を行います。画像と写真の人物が同一人物と認められた場合はゲートを通る許可が出る仕組みです。これにより合理的でスムーズな出帰国手続きをサポートしています。
顔画像データから特徴を抽出して分析・比較する画像認識技術を活用している好例と言えるでしょう。
Siri
Apple社が開発したアシスタントAIで、iPhoneやiPadなどの製品に搭載されています。音声認識の技術が使われており、人間の話し言葉をテキストデータに変換して読解することで入力内容を判断する仕組みです。
「今日の天気は?」「~とは何か?」といった情報収集から「電話を掛けて」「アプリを起動して」といった機器操作などを行うことができ、ハンズフリーでさまざまな操作を実行可能できます。Google版の「Googleアシスタント」や、Amazon版の「Alexa」なども有名です。
チャットボット
チャットボットとは、ユーザーからの問い合わせにテキストで自動的に返答したり、Webページを訪問者したユーザーに自動でメッセージを送ったりできるチャットプログラムです。Webページを開いた際に、「何か分からないことはありませんか?」などと質問された経験がある方は多いのではないでしょうか。
チャットボットには言語識別や自然言語処理の技術が使われており、まるで人間を相手にしているような自然な会話ができるようになりました。ローソンがLINE上で展開している「ローソンクルー♪あきこちゃん」や横浜市のホームページで利用できる「イーオのごみ分別案内」などが知られています。
AIが重視される理由
AIを導入する企業は年々増加していますが、なぜAIがこれほど重宝されるようになったのでしょうか。AIについて知るには、メリットを正しく理解することも大切です。ここでは、AIが重視されてさまざまな分野に導入されている理由について解説します。
使用するほど正確性が高まる
AIはディープ・ニューラルネットワークによって使用するほど正確性が向上していきます。Alexa、Google Search、Google Photosなどの対話型操作は基盤にディープラーニングがあるため、多くのユーザーのフィードバックを受けてタスク精度が徐々に上がっていきました。
例えば、以前のアシスタントAI・Siriの日本語の発音は明らかに不自然で、ただ音をつなぎ合わせただけといった印象でしたが、度重なるユーザーとの対話データの累積によって現在ではだいぶイントネーションの違和感も減りました。このように学習によって性能が向上するのはAIの大きな強みとなっています。
既存の技術を改善できる
すでに世に出ている製品にAIを搭載することで飛躍的に使い勝手が向上したり、新たなサービスに発展したりする可能性があります。
何十年も前から一般家庭に普及していた掃除機は、AIを搭載することによってロボット掃除機として新たな価値を創出しました。ほかにもAIを搭載したスマート家電が次々とリリースされており、利便性が大きく向上しています。このように既存の技術の自動化やデータ連携するのはAIの得意分野です。
データを最大限に活用できる
AIに自己学習のアルゴリズムを組み込むことで、AIがデータから学習できるようになります。成長によって得られた独自データ自体は知的財産となり、競争優位性の源泉となる可能性があります。情報化社会と呼ばれる現代ではデータの重要性は極めて高く、市場競争を勝ち抜くための切り札となるかもしれません。
情報分析によるデータマイニングはすでにデータ収集でよく使われる手段となっており、AIを組み合わせることでより効率的に有用なデータを発見できます。
今後のAI展望
急速な発展で人びとの期待を背負うAIですが、ポジティブな意見ばかりではありません。中にはAIの存在を不安に思う声もあります。AIの進化は何をもたらし、社会にどのような影響を与えるのでしょうか。AIの今後の展望の予測を紹介します。
シンギュラリティ(技術的特異点)到来の可能性
シンギュラリティとはAIが人間よりも賢くなり、AIが自分よりも優秀なAIを作り出せるようになる転換点を指す言葉です。これにより人間社会の構造や生活に大きな変化が訪れるとされています。このシンギュラリティは2045年頃に到来するという説が有力です。
シンギュラリティについては本当に訪れるのか懐疑的な声も多く聞かれますが、AIが急速な発展を遂げているのは確かでしょう。中にはAIが生活を脅かすのではないかといった不安視する意見もあります。
人間の仕事がAIに代替される?
AIの発達によって生まれる生活の変化として最も注目されているのは、人間の仕事がAIに代替されるのではないか、ということでしょう。AIはデータがあればできる仕事やルーチンワークに強いため、工場のライン管理や小売店のレジ係、薬剤師、ファイナンシャルプランナーなどの仕事はAIに代替される可能性が高いとみられています。
逆にAIが苦手な相手の心に寄り添う必要があるヘルスケアといったサービスや、ものづくりなどのクリエイティブな仕事は代替されにくいという見方が有力です。AIの開発や調整の必要性から、データサイエンティストやAIエンジニアといったAI関連の仕事需要が増加することも見込まれています。
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AIは業務の効率化やコスト削減に効果的なDXでもよく用いられる技術です。事業プロセスを自動化するRPAなどのツールで利用されています。
DXでは手段のデジタル化だけでなくデータの活用が重視されており、膨大なデータを処理するのに長けているAIと好相性です。今後のビジネスシーンでは、AIを業務で活用できるかどうかが明暗を分ける場面が増えていくでしょう。
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まとめ
AIは「人工的な知性」を意味しており、主に人間のような知的なコンピュータプログラムを指す言葉として用いられています。
1950年台ころから本格的な研究が始まり、何度かのブームを経て機械学習とディープラーニングの研究が進んだことで急速な発展を遂げました。現在はさまざまな機器に搭載された身近な存在として私たちの生活をサポートしています。
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